田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

エゾシカネット創立記念講演会

2025-01-13 14:43:22 | 講演・講義・フォーラム等
 春のエゾシカが増えるって? エゾシカの6次産業化って何? NPO法人「エゾシカネット」創立10周年 記念講演会&フェスティバルに参加してきました。

         
 昨日(1月12日)午前、北区民センターで開催された表記講演会&フェスティバルに参加してきました。
 「エゾシカネット」とは、HPに次のように説明されています。
 「道民に対して、エゾシカの有効活用等に関する事業を行い、北海道の環境保全や地域・まちづくりを積極的に行うことで広く経済面や福祉等に寄与することを目的としています」と説明されています。
 ただ、開会時の理事の挨拶では、あまり堅苦しく考えることなく気軽に、楽しくエゾシカのことを考えていきましょう、と活動する団体のようです。

 会は二つの講演、高校生の発表、子ども部員の発表、朗読劇と盛りだくさんの内容でした。私は他に所用もあったために、前半の講演、高校生の発表まで聴かせていただき、途中退場させてもらいました。参加させていただいた部分のみレポすることにします。

     

 まず気象予報士として活躍中の菅井貴子さん「春のエゾシカが増える…!?~2100年北海道の未来天気予報」と題して講演されました。
 菅井さんによると、北海道はここ100年で地球温暖化が影響して平均気温が1.63℃上昇したそうです。これは全国平均(1.4℃)よりも高い数値だということです。
 そして北海道における最高気温は2023年5月26日に佐呂間町で記録した39.5℃だそうです。(ちなみに札幌市の最高気温は36.3℃、我が国の最高気温は、浜松市と熊谷市の41.1℃とのことです)

 こうして見てくると、北海道は全国的な平均より速い速度で温暖化が進行していると言えそうです。このみ温暖化が進むと、75年後の2100年の北海道を菅井さんは次のように予測します。
 ① サクラの開花が現在より5日早くなる。
 ② 30℃以上の日が30日を超える。
 ③ 大雨の日が増える。積雪が減少する。(真冬日は5日程度)
 ④ 秋刀魚、鮭、シシャモが不漁となる。
 ⑤ エゾシカが増える。

 問題のエゾシカです。エゾシカは以前の北海道の冬の気温では凍死するケースが多かったため、それほど個体数の増加には繋がらなかったものが、温暖化によって凍死することがなくなったために、冬を越したエゾシカが春の出産期に多くの子鹿を出産することがエゾシカの増大に繋がるというのです。
 そのことに対して菅井さんは最後に「シカ肉を食べたり、加工品を買ったりして、シカ猟を後押しすることが大事」と強調して講演を終えました。

     

 続いて、ハンターであり管理栄養士の資格も持っている音威子府村在住の秋山實氏が「エゾシカの六次産業化」と題して講演された。
 実は私は一昨年8月に秋山氏の同じ内容のお話を一度聴いています。今回はお話されませんでしたが、その時のお話では秋山氏は東京電力に勤められたり、インターネット関連の事業を興したり、東北大学で博士号を取得したりと、一般の人とは少し違った生き方をしてきた方のようです。
 その秋山氏がたまたま北海道で一か月ほど山登りなどを楽しんだ際に、北海道においてエゾシカが異常繁殖していることを知り、この問題を何とかしようと2016年、一念発起して音威子府村に移住したということなのです。

 一昨年のときはエゾシカの六次産業化を目ざしているとのことでしたが、その後本格的に六次産業を軌道に乗せるために奮闘していらっしゃるようですが、一個人が取り組む事業としてはいろいろな困難も立ちはだかったいるようです。
 狩猟の問題、加工の問題、そして販売の問題、等々…。しかし、秋山さんは困難を一つ一つ解決して前へ進んでいるようです。
  現在はエゾシカジャーキー、エゾシカ革の洗顔クロスに活路を見出しているようです。

 齢75歳を超えても秋山氏は若々しく、ご自分の夢を追いかけているようです。エゾシカの六次産業化が軌道に乗り、後の続く人たちが次々と出現することでエゾシカの増大対策の一助となることを願って止みません。

 続いて、岩見沢農業高校森林科学科の宇野唯真さんが「北海道の『森林の活用』 高校での学びと実践活動」と題して発表されたが、その内容については割愛します。
 また、その後に「子ども部員の発表会」、「朗読劇」とありましたが、私は他に所用があったために中座させてもらいました。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。