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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

心不全は怖~い病気!?

2021-10-29 18:54:09 | 講演・講義・フォーラム等

 脚のむくみが気になる。最近息切れがするようになった。こんな症状を自覚される方はいませんか?それは心不全予備群かも?心不全を患う人が激増する時代がやってくるという。罹患すると5年後生存率が50%前後ともいわれる怖~い病気の話を聴いた。

 昨日(10月28日)午後、札幌市教育文化会館で開催されたNHKエデュケーショナルが主催する「健康応援フェスタ2021に参加した。当初、このイベントは9月2日に開催予定だったようだが、コロナ禍のために日程を延期して開催されたようだ。(そのため掲載したポスターの日程は9月2日になっている)

        

※ 健康応援フェスタのポスターであるが、日程が9月2になっている。日程が延期されたのだ。

 フェスティバルは、①講座「漢方的な考え方で健康に」、②座ってできる健康体操、③シンポジウム「心不全パンデミックに備える」の三部構成となっていた。

 ①の講座「漢方な考え方で健康に ~知っておきたい養生~」は札幌ひばりが丘病院の村井政史医師が講義された。村井氏は漢方の考え方「心身一如」という言葉を紹介され、ヒトは “食べる” “出す” “動く” “楽しむ” “寝る” というヒトとしての基本的な事柄がバランスよく保たれることが大切であると説かれた。そのバランスを保つためには食べ物や運動を適切に行うことが大切であり、このことを漢方では「養生」と称しているそうだ。その養生に努めるだけでは回復が難しくなった時が「漢方薬の出番である」とお話された。西洋薬が症状にダイレクトに働きかけるのに対して、漢方薬はあくまで体全体に働きかける(養生)ることによって症状の回復を図るとの違いについて述べられたと解釈した。

 ②の健康体操については、実際に身体を動かしての体験だったが、その効用についてはいわずもがなである。問題は継続であるが、これが難しい。意識の高い人はフィットネスジムなどに通っているのかもしれないが、私は特別何もしていない。何か考えなくては…。

 さて③のシンポジウムである。「心不全パンデミックに備える ~患者・家族を支える医療~と題して、九州大学医学部教授の筒井裕之氏、聖マリアンナ医科大学准教授の木田圭亮氏、京都大学医学部助教の小笹寧子氏、さらにゲストして歌手の伍代夏子さん、そして司会は元NHKアナウンサーの好本惠氏が務めるという豪華版のシンポジウムだった。

   

※ フェスタは写真はNGだった。そこで開会前に会場の雰囲気をパチリと…。

 とても内容の濃いシンポジウムだったのだが、その全てを再現することは難しい。私なりに記憶に残った言葉を紹介することにする。まず「心不全とは、どのような症状か」というと、「心臓が悪いために息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり生命を縮める病気」と定義された。高齢になると心臓の弾力性が落ち硬くなるが、そこに心筋梗塞・不整脈・心筋症などが心臓の傷害が加わると、心臓が不調となり心不全になり易くなるという。我が国は超高齢社会を迎え、2025年頃には65歳以上が30%を超える状況だという。高齢者の数自体が増えれば心不全の患者数も増加し、即ちパンデミック状態になる恐れがあるという。   

 その心不全という病気には4つのステージがあるとされた。ステージAとは高血圧、糖尿病、動脈硬化などの症状にある者。ステージBとは心筋梗塞、心臓弁膜症、心筋症などを患っている者。医療界においてはここまではまだ「心不全予備群」と分類しているそうだ。そしていよいよ「心不全」が発症し、症状の進行・悪化の度合いによってステージC、ステージDと分類するとのことである。

 ここで一つショックだったのは心不全を発症すると完全回復は望めないということである。心不全の医療はあくまで「症状の進行を防ぐための医療」だということだ。シンポジウムはこの後、その医療の方法、薬、リハビリテーションなどについてのお話があったがそのことについては省略するが、お話を伺っていて最も大切なことは、気がかりなことが多少でもある場合は一刻も早く専門医の診察を受けることではないか、ということだ。

 私にも若干気懸りなところがある。近いうちにぜひ一度、診察・相談に伺わねばと思わされた今回のフェスティバルだった。

 なお、歌手の伍代夏子さんがゲストで同席されたが、歌を披露するために同席されたのではなく、伍代さんの夫である杉良太郎さんが過去に心臓弁膜症を患ったことから、食生活などに気をつけている体験を語るためにゲストとして招請されたようである。



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