道立近代美術館前の歩道を清掃している私たちのグループが大切に護り育てている「ART」と「MUSEUM」文字にこの春異変が起きていた。これまでには見たこともない葉の先が黄変していたのだ。そこで私は…。
2013年に札幌市中央区の公園緑化係のお世話でクサツゲという樹種で「ART」と「MUSEUM」の文字を象って以来、毎年道行く人たちに楽しんでもらい(と、一方的に信じているのだが…)7年が経過した。
※ 二枚の写真は数年前の「ART」と「MUSEUM」文字です。
そのクサツゲが、今春これまでに目にしたことのない光景にぶつかった。葉の先が黄変し、中には完全に葉が落ちている部分もあったのだ。(先に判明したのは「MUSEUM」文字の方だった)
※ 現在の「MUSEUM」文字です。遠目にはそれほど目立ちませんが…。
※ よく見ると、葉が食べつくされているところがあります。
植物の病気などにはまったく無知な私は戸惑った。そこで中央区の公園緑化係に相談をすることにした。係の方は親切に直ぐに現地に足を運んでいただいた。その結果、ツゲ類の葉を食べる「ツゲノメイガ」の幼虫だということが判明した。
※ 写真がツゲノメイガの幼虫です。(ウェブ上から写真を拝借)
係の方は早速「オルトラン」という粒状の殺虫剤を散布してくれた。オルトランは浸透移行性と称して、根や葉から薬の成分が吸収され、植物体内を移行することにより葉自体が殺虫効果を持つそうである。
これで一安心と思っていたら、今度は「ART」文字の方にも伝染した。こうなっては自前でオルトランを用意しなくてはならない。ホームセンターでオルトランを購入し、散布を終えたのが一か月前だった。今のところまだその効果は確認できていない。
※ 「ART」文字の方が今では被害が大きくなりました。
※ 近寄るとこの惨状です。
そこで本日、私は二度目の散布を行ったところである。
食害はクサツゲばかりではない。私たちの清掃範囲にはスピレアマジックカーペットという街路を飾る低木の園芸樹が植わっている。初夏に路上を萌黄色に染めて私たちの目を楽しませてくれる。こちらは毎年夏になると葉を虫に食べられて無残になるのを私たちは傍観するしかなかった。ところがこちらも公園緑化係の方によると「シモツケマルハバチ」が葉を食べていることが判明した。こちらにもオルトランが有効とのことだった。今年は残念ながら散布の時期を逸し、すでにかなり食べられてしまっているのだが、こちらにも本日オルトランを散布しておいた。
※ 初夏には萌えるような浅草色が目に眩しかったのですが…。
※ ご覧のように葉が食べられてしまっています。
※ シモツケマルハバチの成虫です。
効果は直ぐには表れないが、徐々に効き目が現れることを信じたい。
今後、効果が確認できた時にはまたレポしたいと思っている。