田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

映画 ディープ・インパクト №286

2020-07-21 15:46:18 | 映画観賞・感想

 巨大な彗星が隕石として地球に激突するというような事態が起こったなら…。考えたくもないことではあるが、「あるいは?」と思わせてもくれる映画だった。地球滅亡という危機の中で織りなす人間愛が色濃く描かれていた点に好感を持てた映画だった。

※ 映画タイトルの後にナンバーリングを付けているが、この数字は私が2007年に札幌に転居後に観た映画の通算の映画の数である。「映画は最高のエンターテイメント」と考える私にとって、これからも有料・無料にかかわらずできるだけ映画を観ていこうと思っている。

          

 「映画へと導く映画」第2弾は「ディープ・インパクト」だった。製作年は1998年と20世紀末を迎え、世の中には終末的な発想がけっこうはびこっていた時期でもあり、こうした映画が製作される背景があったのかもしれない。

 映画は天文好きの少年が未知の彗星を発見し、それが天文学者の知るところとなり、それが地球に向かっていることが判明した。しかし、天文学者が事故に遭遇し死亡したために闇に封じ込められていた。ところが、それが米政府の知るところとなり、米政府は人々がパニックになることを恐れ、密かに対策を練ったうえで、「『ウルフ=ビーダーマン彗星』が1年後に地球に激突することと、衝突回避のための『メサイア計画』を実施する」と大統領から発表された。

 本作はこうした世界的な危機に陥った状況下の各登場人物の人間関係と、政府の危機管理対策を主軸として描いている。

 「メサイア計画」は宇宙船メサイア号に乗り込んだ宇宙飛行士たちが彗星を核爆弾で破壊する計画だったが、思惑通りにはならず大小二つの彗星に分裂しただけだった。分裂した彗星はなおも地球へ向かっていた。

  

 先に地球に到達するとされる小さな彗星が地球に激突しただけで1,000mくらいの津波が発生するという。そこで米国では100万人規模の地下都市を造り、そこに避難した人たちによって壊滅的打撃を受けた地球を将来再生するという計画を立てた。つまり米国の人口3億人強のほとんどの命を見捨てねばならないという計画である。映画ではこの100万人に選ばれるか否かを巡り、様々な葛藤と人間愛が描かれる。

   

 果たして地球の運命は??

 あり得ないと思いたい仮定であるが、災害国・日本に住んでいるとそうした仮定がまったくの絵空事とも思えない。地球規模とまではいえないが、いま日本で心配されている南海トラフ巨大地震が起こったなら…。

 こうしたパニック映画は、ある意味で私たちに警鐘を鳴らしていると受け止めたい。

 映画「Deep Impact」…、「深刻な衝撃」は一見絵空事のようでありながら、「あるいは?」と思わせてくれた映画だった。

 ところでコロナ禍に揺れている中での映画会である。当然万全の体制を取っての映画会だった。検温、手の洗浄、適度なソーシャルディスタンス、退場時の混雑緩和、等々…。

   

   ※ 映画界の開演前にはスクリーンにこのような形で注意喚起されていました。

 コロナウィルスの伝染を防ぐには、ステイホームに努めるべきなのだが、一方で万全の体制を執りながらこうした社会的、文化的活動も再開していかねばならないとも思う。もっとも映画会などは典型的な不要不急のことである、と指摘されれば反論の一言もないのだが…。



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2 コメント

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Unknown (おなら出ちゃっ太)
2020-07-22 18:54:11
この映画は観てはいないのですが、タイトルだけはよーく知っています。
まさにインパクトのある題名のせいか、競走馬に付けられたりもしているんですね(商標権とか著作権は大丈夫なのかな?)。

地球に隕石やら彗星が激突するというネタは昔からありますが、紹介文によれば「生き残る人を選別する」というノアの方舟的なテーマも含めた作品なのですね。
コロナ禍の中で観るパニック映画というものも味わいがありそうです。
映画の中に、今の世の中に通じるようなシーンや、むしろコロナ禍の現実世界のほうがシリアスだということはなかったでしょうか?
現職の某国大統領なら、まったく躊躇なく「生き残らせる」人たちを選別するでしょうね……。

では我が国は?
「首相、まず誰を避難させますか?」
「そうですね、そうした問題は国民の皆様にご理解をしていただけることを第一に考えさせていただいた上で慎重に検討させていただき、国会での十分な論議を経させていただいた上で、閣議の了承、全国都道府県知事の皆様のご意見も伺わせていただくことを大前提として、速やかに判断をさせていただきたいと、かように考えさせていただいております次第でございますとご報告させていただきます」
その間に隕石が三回は激突しそうです……
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出ちゃっ太さんへ (田舎おじさん)
2020-07-23 15:35:17
 大作!のコメントありがとうございます。
 そういえばディープインパクトという強い馬が一世を風靡したことがありましたね。
 コロナ禍の最中という背景がありますが、むしろ私は文中でも触れましたが、災害大国の日本の実状を鑑みたとき、絵空事ではないような思いで観ていました。
 地球の危機に対して、各国(といっても二つの国だけですが)の首脳の対応ぶりは大いに笑わせていただきました。上手いですねぇ…。
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