それはランチを食べる時のことであった。
そのお店ではメインディッシュを肉2種、魚2種の4種から一つ選ぶことになっていて、私は迷いもなく「牛フィレ(だったかな?)肉のステーキ」にした。
するとウェイターさんが「当店ではこちらをお勧めしてます」ともう一つの「豚バラ肉の」なんとかみたいな方をお勧めしてきた。
私はこの予想外の展開にアタフタするのであったが、私の腹の中ではどう考えても豚バラより牛のステーキだろうと思ったので、「いや牛で。」と答える。
ここで終わりきやと思うが、ウェイターさんはそれでも「女性のお客様にはこちらをお勧めしてます」と言い、牛のステーキはレア過ぎて血がしたたるのです、のような事を言う。
私は「レア?」と思い、ますます興味しんしんになってきたのは以下のような理由である。
・私は本来、牛ステーキは少々赤いぐらいの方が好きだったのであるが、ある日を境に肉を徹底的に焼くようになった。
・と言うのも、まだ独身時代(出戻りだった頃か?)残業を得て夜遅くに家に帰ってくると、母の自筆の手紙で「冷蔵庫に入ってるステーキ肉を自分で焼いて食べてください」みたいな置手紙があり、冷蔵庫にステーキ肉が入っていた。
・私はそれを「レアで焼いて食べてみよう」と思い立ち、フライパンで裏表をジューと適当に焼いて食べた。
・しかしそれが超レア過ぎたため、その後に消化器官がめちゃくちゃになり上から下からひどい目に遭う。
・それがトラウマになり、私はそれ以降ステーキを焼く時があるとしたら、ウェルダムで焼くようになった。
特に子供が食べる分で血などが出てきたらさぁ大変、レンジでチンして超ウェルダムにする。
(その結果、kekeはステーキを好まなくなる。)
・しかし、ここはプロの店である。おなかをこわさないレアが食べれるはず。
私はそうぐるぐる考えて、再三にわたってウェイターさんが「豚バラ」を勧めるのにも関わらず、「それでも牛で」「やっぱり牛で。」と牛牛牛と言うのである。
そして料理がジャン!と出てきて血もしたたるレア肉だったが、想定内だったのでパクパクパクとおいしく食べたのである。
しかし、家に帰ってくると、やはりあれが気になる。
なぜ、彼はあんなに豚バラを勧めてきたのだろう。
そう思えば、あの牛肉はナイフで切るのが大変だったので、「今日の仕入れは豚バラ肉の方がよいですよ」と言うのの遠回しな表現だったのだろうか。
(ハッキリそう言えないから女性にはこちらをお勧めと表現したのだろうか。)
そして、普通の女性はあの場合、どちらを選ぶのだろうか。
私みたいに、それでも牛牛牛と言う人は他にいるのだろうか。
そもそも冷静に考えてみれば、牛と豚だったら心理的に牛だけど、魚でもよかったのである。
でもやっぱり私は首を振る。
あそこで豚バラを選んだら、それがおいしくてもそうでなくても、私は後悔しただろう。
私はそういう性格の女なのである。
一度「コレ」と選んでしまった場合、他の人がこっちの方が良いですよと言っても、コレでないと後悔する女なのである。
こうして総合的に考えて、やはり牛で良かったと思った。
そう言えば予定の手相占いも、おなじみの先生が不在でやめることにした。
それも縁なのかもしれない。
私ももうあと数年で50の身。
人の助言で、はいそうですねと素直に身をひるがえすことはない。
あの牛牛牛の性格を見て、「この女には何を言っても無駄」だと神様が判断したのかもしれない。
【注意】上のウェルダムとはウェルダンのことです。(ただの間違いです。)
そのお店ではメインディッシュを肉2種、魚2種の4種から一つ選ぶことになっていて、私は迷いもなく「牛フィレ(だったかな?)肉のステーキ」にした。
するとウェイターさんが「当店ではこちらをお勧めしてます」ともう一つの「豚バラ肉の」なんとかみたいな方をお勧めしてきた。
私はこの予想外の展開にアタフタするのであったが、私の腹の中ではどう考えても豚バラより牛のステーキだろうと思ったので、「いや牛で。」と答える。
ここで終わりきやと思うが、ウェイターさんはそれでも「女性のお客様にはこちらをお勧めしてます」と言い、牛のステーキはレア過ぎて血がしたたるのです、のような事を言う。
私は「レア?」と思い、ますます興味しんしんになってきたのは以下のような理由である。
・私は本来、牛ステーキは少々赤いぐらいの方が好きだったのであるが、ある日を境に肉を徹底的に焼くようになった。
・と言うのも、まだ独身時代(出戻りだった頃か?)残業を得て夜遅くに家に帰ってくると、母の自筆の手紙で「冷蔵庫に入ってるステーキ肉を自分で焼いて食べてください」みたいな置手紙があり、冷蔵庫にステーキ肉が入っていた。
・私はそれを「レアで焼いて食べてみよう」と思い立ち、フライパンで裏表をジューと適当に焼いて食べた。
・しかしそれが超レア過ぎたため、その後に消化器官がめちゃくちゃになり上から下からひどい目に遭う。
・それがトラウマになり、私はそれ以降ステーキを焼く時があるとしたら、ウェルダムで焼くようになった。
特に子供が食べる分で血などが出てきたらさぁ大変、レンジでチンして超ウェルダムにする。
(その結果、kekeはステーキを好まなくなる。)
・しかし、ここはプロの店である。おなかをこわさないレアが食べれるはず。
私はそうぐるぐる考えて、再三にわたってウェイターさんが「豚バラ」を勧めるのにも関わらず、「それでも牛で」「やっぱり牛で。」と牛牛牛と言うのである。
そして料理がジャン!と出てきて血もしたたるレア肉だったが、想定内だったのでパクパクパクとおいしく食べたのである。
しかし、家に帰ってくると、やはりあれが気になる。
なぜ、彼はあんなに豚バラを勧めてきたのだろう。
そう思えば、あの牛肉はナイフで切るのが大変だったので、「今日の仕入れは豚バラ肉の方がよいですよ」と言うのの遠回しな表現だったのだろうか。
(ハッキリそう言えないから女性にはこちらをお勧めと表現したのだろうか。)
そして、普通の女性はあの場合、どちらを選ぶのだろうか。
私みたいに、それでも牛牛牛と言う人は他にいるのだろうか。
そもそも冷静に考えてみれば、牛と豚だったら心理的に牛だけど、魚でもよかったのである。
でもやっぱり私は首を振る。
あそこで豚バラを選んだら、それがおいしくてもそうでなくても、私は後悔しただろう。
私はそういう性格の女なのである。
一度「コレ」と選んでしまった場合、他の人がこっちの方が良いですよと言っても、コレでないと後悔する女なのである。
こうして総合的に考えて、やはり牛で良かったと思った。
そう言えば予定の手相占いも、おなじみの先生が不在でやめることにした。
それも縁なのかもしれない。
私ももうあと数年で50の身。
人の助言で、はいそうですねと素直に身をひるがえすことはない。
あの牛牛牛の性格を見て、「この女には何を言っても無駄」だと神様が判断したのかもしれない。
【注意】上のウェルダムとはウェルダンのことです。(ただの間違いです。)