きっと、いいことあるよね!

母(sake)と息子(keke)の日々の記録。
お出かけ写真と料理など。

1枚の履歴書

2013-11-20 | 息子keke
今日もまた鉄火巻きが半額で買えて、今日もお寿司だねなんて言いながら、ビールも買ってきたよ、と言うと、kekeはもう試験が近いからずっと飲んでいないそうだ。

「試験が終わったら結果はともあれ、仕事を探してほしい」と言うと、またあーあ、と言う。

「大変なら無理ならもういいよ、私が働けるうちは稼ぐし、それがダメになったら最悪死んでもいいんだ。」と言うと、kekeは「刑務所ならご飯が食べられる。」と言い、「生きていくなら、それも一つの方法だ。」と私も言う。

keke「(このうちは)朝食がないけど、3食食べられる。(苦笑)」
sake「kekeは真面目だから、きっと模範囚になるね。」
keke「そしたら早く出されちゃうよ。」
sake「入りたければ、また万引きでもして自首すればいいさ。」

「それに生活保護って方法もある。」と私は言った。
kekeはえー・・と言った。

「江戸時代に生まれたかった。」
「江戸時代だって、就職は大変だったらしいよ。浪人もいるんだし。」
「それじゃ鎌倉時代。」
「農業がしたいのか?それなら農家を探したらどうだろう?」

そう言うと、kekeは「違う」と言って、「いつ死ぬか分からない時代に生まれたかった」と言う。


もう苦しんでムリして生きて行くことはないんだ。

kekeは大学も中退してしまった。
これから、履歴書も何枚書いて送っても、採用されるかどうかも分かりはしない。

でもいいんだ。

たった一枚の履歴書で、本人を見ることも無く、NOをつきつける。
それを正しいと思ってしまうような人間たちの世の中で、かかとの裏でふんづけられて生きてくことなんてない。
 
何回履歴書を送っても「お前はダメだダメだ。」とつきつけられて、自分がダメ人間だと思いこんで、部屋から出られないkekeの方がこわいんだ。
何の恐れもなく、自分を受け入れられる場所で、大手をふるって生きて行けばいいんだよ。
それがどんなに短い時間だとしても。


履歴書で何が分かるのか。
学校を辞めた理由なんて、人の数ほどあるだろう。
落すために、揚げ足取りしかできない人間の、
それの何が正しいのか。

生活保護だって、いろんな理由があるだろう。

囚人だって、いろんな理由があるだろう。




昔は「切腹」って言う、しきたりがあったのだ。
恥をさらすより、死を選ぶと言う考え方だ。

ののしられ、ダメ人間と見せつけられて生きて行くより、命にかえて誇りを取る生き方だ。
日本人にはそういう魂が宿っているんじゃなかろうか。


本当に命が大切だと思うなら、どんな生き方をしてようと、どんな稼ぎ方をしていようと、
その人の生きざまに敬意を表せると私は思う。