所用で出かけた帰り道、小川にかかる橋の上から川面を覗き込んでいると、小学生の男の子が声をかけてきた。
「おじちゃん、なんしよっと?」
「うん、メダカがおらんかなーと思うて見よっとたい」
「ふーん」と言いながら、その子も石の欄干に手をかけながら覗き込む。
「おじちゃん、おらんごたるよ」
「・・・・」
「おったらどぎゃん(どう)すっと(するの)」
「うん、捕まえて水槽に入れて飼ってみようと思うてね」
「俺ン爺ちゃんちの側の井手にはおるばってんね」
「君の爺ちゃんは何処に住んどらすと?」
「・・・・爺ちゃんな俺が幼稚園の時死なした・・・・」
「・・・・」
「ここは水の汚かけんおらんよ」
そう言い残してその子は川沿いの道に入っていった。
三年か四年生といったところだろうか。そうすると死んだお爺ちゃんという人は、私とそう替わらない年齢の人だろう。幼稚園の頃彼とお爺ちゃんは、二人して水遊びでも楽しんだのだろう。井上陽水の「少年時代」のメロディが頭をよぎった。そして無性に孫に会いたい衝動にかられた。
「おじちゃん、なんしよっと?」
「うん、メダカがおらんかなーと思うて見よっとたい」
「ふーん」と言いながら、その子も石の欄干に手をかけながら覗き込む。
「おじちゃん、おらんごたるよ」
「・・・・」
「おったらどぎゃん(どう)すっと(するの)」
「うん、捕まえて水槽に入れて飼ってみようと思うてね」
「俺ン爺ちゃんちの側の井手にはおるばってんね」
「君の爺ちゃんは何処に住んどらすと?」
「・・・・爺ちゃんな俺が幼稚園の時死なした・・・・」
「・・・・」
「ここは水の汚かけんおらんよ」
そう言い残してその子は川沿いの道に入っていった。
三年か四年生といったところだろうか。そうすると死んだお爺ちゃんという人は、私とそう替わらない年齢の人だろう。幼稚園の頃彼とお爺ちゃんは、二人して水遊びでも楽しんだのだろう。井上陽水の「少年時代」のメロディが頭をよぎった。そして無性に孫に会いたい衝動にかられた。