津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

ツツミ様のコメント「平川門」

2010-02-28 23:00:11 | 歴史
 2月16日のブログ「已矣哉」を書いた処、わざわざ現地に出向かれ22日に当ブログにコメントをいただいた。ところが何の手違いかそのコメントと、御礼の当方コメントが消えてなくなってしまった。お詫びを申上げその内容を再掲する。
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この話が気になり、昨日、江戸城本丸へ行き再現実験をしてみました。大広間辺りかと思われる一角に、万治期城内図面のプレートをはめ込んだ石(恐らくかつての石垣の一部)があったので、現在地を確かめると、そこが、まさに旧大広間三之間、四之間の位置。そこから時間を定めて出発し、二の丸を抜けて、梅の花が見頃の梅林坂下まで一旦北上、平川門を出て内堀沿いを大手門辺まで南下し、永代通りを、旧龍口邸のあった丸の内オアゾ前に辿り着くまで、ちょうど30分かかりました。実際には、当時は三の丸の方から大回りしなければならなかったのではないかと思われ、直線距離で10分程の所を3,4倍の時間をかけて帰ったようです。
「定め通り」とは、“亡骸は平川口より送り出す”という決まりごとかと思いますが、宗孝公はまだ存命である、という建て前ながら、江戸城内の規則は破るわけにはいかなかった家臣達のつらい胸中がなおさら思いやられました。
世はあたかも、赤穂浪士礼賛の風潮が高まっていた時期(ほぼ1年後、8月13日に「仮名手本忠臣蔵」初演)。幕府としては、吉良殿と縁戚関係にあった大御所吉宗が健在でもあり、同じような混乱を繰り返さないため、慎重に事を運んだことでしょう。伊達公の「細川公は未だご存命」の言葉は、その後の全ての対応に好影響を与えた大ファインプレーだったように思います。

P・S 尚、津々堂さんには直接の関わり無き事ながら、「熊本城公式ホームページ」、細川九曜についての説明にある、事件の発生日が、16日になっているようです。

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 本日再度次のようなご報告をいただいた。合わせてご紹介し御礼申上げる。

 平川門が死者・罪人を送り出す、不浄門の別名を持つ門であることは、講談社学術文庫「江戸城(村井益男著)」他、江戸城に関する書物で確認できる事で、間違いはありません。27日のコメントに付け加えるなら、通常この門を使用できたのは、大奥女中の他、御三卿、表の定められた役職の者、ということが分っており、そこからお帰りになった、ということは、やはり特別なことであった、と言う他無いものと思います。
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梅原丹七・福地平右衛門一件畧記 ・・ 1

2010-02-28 14:44:43 | 歴史
 今回は細川光尚逝去後、六丸(綱利)跡目に奔走した梅原丹七と、本藩と宇土細川家とで
 肥後国を両分するという話に付き、宇土藩主丹後守を諌め手討ちとなった福地平左衛門に
 ついての史料をご紹介する。 (上妻文庫所収)


   慶安二年十二月下旬
   光尚様於江戸御所労之處被為及御大切候/御容躰
   ニ付小笠原右近太夫殿始終御附添ニ附御心候/其外
   御一門様方御誥被成候/此節長岡勘解由左衛門相詰居
   申候/追々早打を以御國江申越候/同廿四日
   家光公上使酒井讃岐守殿御出被成候/御懇之被
   為蒙 御意候ニ付被成御對面御請被 仰上候
   上ニ而讃岐守殿江被為仰合候者不肖之私儀大國
   被為拝領置 御厚恩之程難有仕合奉存候/依

   之平生何卒相應之御奉公茂相勤申度念頼
   罷在候處ケ様之大病にて残念之至奉存候得共
   可仕様無御座候/倅両人居申候得共幼年ニ而未御奉公
   相勤可申体無御座候/私果候以後領國之儀者差上
   可申候/倅共儀者成長仕候上ニ而御奉公も可相勤無
   御座候へとも可仕様無御座候/此段御聞置可然様御座斗
   頼候段委細ハ為仰仰入御書付を以被遊御渡候ニ付
   讃岐守殿御感涙ニて被成御退去此旨達
   上聞候處殊之外無御心元被思召上候由ニて松平

   伊豆守殿其後阿部豊後守殿為 上使御出候/然共難
   難と遊 御對面同廿六日被御逝去候/右御國
   被差上候との儀ハ被為 仰入候ニ付讃岐守江被為 仰合候様
   御書付之写且御國之儀無異儀差上候様續助左衛門
   柘植勘平両人為上使を差下委細被仰下候  
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