津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

後水尾院初期歌壇の歌人の研究

2012-12-29 11:11:09 | 書籍・読書
        後水尾院初期歌壇の歌人の研究
               高梨素子
               おうふう

荒木村重のご子孫で自ら村重の研究に携わっておられる、荒木幹雄様からご紹介いただいた本である。
当然のことながら村重研究の一環として購入されたものと思われるが、氏の研究とこの著作の関係が奈辺にあるのかうかがい知れないでいる。

10ページほどをスキャンしてメールをいただいたのだが、幽齋の田邊城籠城に関わる記述が見受けられる。
綿考輯録によると田邊城への和議の使者は、三条大納言實条・中院中納言通勝・烏丸中将光廣だとされてきた。
処がこの本によると、日野輝資・中院素然・富小路秀直だとし、これを裏付ける冷泉少将為親宛の三人からの書状が写真で紹介されている。
そしてこの説を補強するいくつかの資料の存在も紹介されており、信ぴょう性の高いことが伺える。

熊本県立図書館に所蔵されているかどうかを調べたら、これがない。これが地方の図書館の現実であり、残念の極みである。

荒木様に御礼を申し上げる次第である。
 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする