数日前から資料の整理をしていたが、40~45年前お茶の稽古をしていた頃のメモが出て来た。御点前のポイントやもろもろを走り書き止めておいたものだ。そのなかに俳句を書きとめている。 祥瑞をもてこさせ縁にこぶしかな とある。
これをみて、記憶がその時の事にあざやかに立ち返った。この場合祥瑞は「しょんずい」とよむ。明朝末期から清朝初期の染付磁器の事である。
最高級のものを「祥瑞」、中級のものを「染付」、以下の者を「呉須」というのだと其の時教わった。
そしてこの漱石の句を教えて貰ったのだろう。「さすが漱石先生、祥瑞をお持ちとは・・・」とか、「いやー染付か呉須のものを祥瑞に仕立てたのだろう」とか話したことが思い出される。しかしこの句については確かな記憶がなく、こぶしが辛夷である事さえ覚えていない。今回メモが出て来て調べた結果がこれであった。詳しく解説されたものも見当たらず、いつどこでどのようなスチュレーションで出来たものか・・・・?
どなたかご存じあればご教示いただきたい。