この文書は松野小源太という人物の「切支丹宗門改」に関するもので、特段珍しいものではない。
旦那寺である宗岳寺の裏書がある。これが4人の方が競り合って高額になりつつある。
私は応札する気はさらさらないが、この状況に何故なんだろうと非常に興味を持っている。
履歴を見ると評価が1とか4とかいう方が入札されているが、ぜひとも落としたいという思いなのだろう。
もしかしたら松野小源太に係りある方かもしれない。ちなみにこの人物は大友左兵衛義鎮(入道宗麟)の二男大友道孝(刀根川親家 又 田原親家 ドン・セバスチャン)の家系である。
文禄二年大友家改易の際立花宗茂に預けられ、慶長十四年豊前小倉藩細川忠興に招かれ細川家家臣となったが【転切支丹】であり、「寛永十三年七月十三日 禅宗に罷成り・・」と「勤談跡覧-肥後藩之切支丹」に記されている。
小源太はその10代の孫である。
小源太(亀右衛門)
文久二年三月(比着座)~文久三年三月 番頭
文久三年三月~元治元年九月 小姓頭
元治元年九月~明治二年二月 用人
慶応三年十一月~明治元年五月 奉行
明治元年五月~明治二年二月 小姓頭
文書の日付が嘉永三年となっているが、まだ親父殿が健在の時期で小源太の名乗りでの文書なのだろう。
いろいろ詮索するのも一興である。