23:20ころ(2015/9/24)に55 Barを出て、近くのSmallsでJ.D.アレンの演奏を途中から観ようかと思ったところ、満員だった。23:45からの回を待つか、通りを挟んだ姉妹店Mezzrowでアキヨシ・トシコを観るかしてはどうだと言われ、吃驚した。ええっ、穐吉敏子さんが近くにいる。
早速駆けつけてみると、狭いバーは7割方が日本人。NY在住の某ピアニストの姿もみえた。
そして向こう側で、穐吉さんがピアノを弾いている。ベースとのデュオに、少しだけトランペットが加わったようだった。
穐吉敏子 (p)
Steve Whipple (b)
不明 (tp)
穐吉さんを前回聴いたのは、20年近く前だったと思う(神田TUC)。そのときは、バド・パウエルの化身に見えて驚き感激したのだった。
現在の穐吉さんは、たまに指がもたつくこともあったが、バドの香りを濃厚に残していた。バドの晩年についても話す穐吉さん。そして、「Un Poco Loco」を弾き始めると、わたしはなぜか感極まって不覚にも泣いてしまった。涙を拭っていて恥ずかしかった。たぶんバドに対する穐吉さんの想いがこちらで勝手に重なり合ったのだろうが、これは理屈ではない。
演奏後、座っておられた穐吉さんにサインをいただいた。「そんなのお安い御用ですよ」と、さらさらと書いてくれた。
Nikon P7800