そんな暮らしに憧れはあっても、地縛と自縛の世界で生きている者としては、半径5メートルの幸せに貢献するためにも、まず思慮深くありたい。明快さはほしいが単純化しないように…喜びも哀しみも。今朝は芸能人同士の結婚が話題となったが、共に評価している俳優であり、持ち味がいい方向へ行くことを願う。
同時にもたらされた詩人の訃報。その存在は大きかった。詩を読み始めた頃『二十億光年の孤独』を目にしているのは確かだし、詩集に限らず、対談集やエッセイ…今、身の周りその名前はいくつ散らばっていることか。つい昨日も『ココロのヒカリ』(文研出版)という絵本を手にし、近々読もうと決めたばかりだ。
実は今回の蔵書整理で、『わらべうた』(集英社)シリーズ等を処分しようと箱詰めをしたばかりだが、もう一度取り出して改めて読むことにした。かつてLP盤で持っていた小室等『いま生きているということ』のCDまで注文した。合掌の意味を込め、かの詩人にもう一度真摯に触れる。冒頭の話題に返って一節を…。
うその中にうそを探すな
ほんとの中にうそを探せ
ほんとの中にほんとを探すな
うその中にほんとを探せ
谷川俊太郎「うそとほんと」より