堀裕嗣先生を迎えての講座を持った。
読解力をテーマにした模擬授業と講話であったが、明快な提案があり参加者には日常の授業づくりを振り返るいい機会になったと思う。
概要や感想は主催する研究会が後日紹介してくれるはずなのでさておくが、個人的なメモとして記しておきたいこともある。
…と思って書き出すと、やはり懇親会か!
情報量満載(オフレコも満載)の宴席であったが、講座での話題について尋ねてみたことが実は印象深い。
「PISA型読解力」の目標の話になったとき、その一つとして次のような点を挙げられた。
見慣れないテキストの中の見つけにくい状況を扱ったり、細部を理解したり、どの情報が理解に役立つか推論したりできる
この目標に近づくためにいくつかの手立てが必要だろうが、間違いなく「多様なテキストにふれる機会をもつ」は挙げられる。それでは、堀先生の実際はどうなのか、こんなふうに尋ねてみた。
「教科書教材以外のテキストは、年間でどのくらい取り上げられますか」
2秒ほど間があったろうか、堀先生はこう言い切った。
「4割」
この数字がどれほどのものか小学校勤めである私には明確な判断はできないが、「時数が足りない」と嘆く周囲の教員のことを考えると、驚異的なのではないだろうか。
そして、堀先生はこんなふうに言葉を続けた。
「このことは危険なので言わなかった」
その意味も理解できた。明確な意図と周到な準備なしには叶えられない数字だし、何より使いこなすタフさが要求される。クリアすべき課題が見えているかどうかが問われることになると考えた。
講座での模擬授業は教科書教材であったが、その多彩なテキスト提供は私自身初めてであった。そうした周到さに込められているものを正しく理解できるかどうかも鍵になる。
それにしても、「教科書以外のテキスト○割」という設定は魅力的に響く。
授業の仕方を大きく変える可能性を持つものである。
堀先生の著書から多くの点について共感を覚えるが、特に深く肯ける次の主張へのアプローチには欠かせないと思う。
「覚えて答える」国語科から、「正しく繰り返す」国語科へ
読解力をテーマにした模擬授業と講話であったが、明快な提案があり参加者には日常の授業づくりを振り返るいい機会になったと思う。
概要や感想は主催する研究会が後日紹介してくれるはずなのでさておくが、個人的なメモとして記しておきたいこともある。
…と思って書き出すと、やはり懇親会か!
情報量満載(オフレコも満載)の宴席であったが、講座での話題について尋ねてみたことが実は印象深い。
「PISA型読解力」の目標の話になったとき、その一つとして次のような点を挙げられた。
見慣れないテキストの中の見つけにくい状況を扱ったり、細部を理解したり、どの情報が理解に役立つか推論したりできる
この目標に近づくためにいくつかの手立てが必要だろうが、間違いなく「多様なテキストにふれる機会をもつ」は挙げられる。それでは、堀先生の実際はどうなのか、こんなふうに尋ねてみた。
「教科書教材以外のテキストは、年間でどのくらい取り上げられますか」
2秒ほど間があったろうか、堀先生はこう言い切った。
「4割」
この数字がどれほどのものか小学校勤めである私には明確な判断はできないが、「時数が足りない」と嘆く周囲の教員のことを考えると、驚異的なのではないだろうか。
そして、堀先生はこんなふうに言葉を続けた。
「このことは危険なので言わなかった」
その意味も理解できた。明確な意図と周到な準備なしには叶えられない数字だし、何より使いこなすタフさが要求される。クリアすべき課題が見えているかどうかが問われることになると考えた。
講座での模擬授業は教科書教材であったが、その多彩なテキスト提供は私自身初めてであった。そうした周到さに込められているものを正しく理解できるかどうかも鍵になる。
それにしても、「教科書以外のテキスト○割」という設定は魅力的に響く。
授業の仕方を大きく変える可能性を持つものである。
堀先生の著書から多くの点について共感を覚えるが、特に深く肯ける次の主張へのアプローチには欠かせないと思う。
「覚えて答える」国語科から、「正しく繰り返す」国語科へ