『日本人よ!』(イビチャ・オシム著 新潮社)で、オシムが言いたかったことは間違いなく次のことである。
日本人よ!もっと自分の頭で考えろ!
様々な切り口から語られているが、私は「考えることのススメ」のように受けとめた。
そして、考えるためのいくつかのヒント、いやいつも注意深くその点を意識し、忘れてはいけない警句として印象に残った文がいくつかある。
一つは、まず私たち日本人の持つ弱点?とも言うべきものである。
日本人は、すべてが整備され自然に解決されていくことに慣れてしまっている
それは「先進国の証」でもあるが、同時に問題解決する力や意欲を向上させることに対してはマイナスに働いているという現実である。慣れきった身体、心を見つめ、日常に対して警戒を持ち続ける…結構大変なことである。
次は、最終章で語られた現実である。
現在はすべてにおいて商業主義である。
勝利至上主義のサッカートレンドを評し「戦っているのはチーム同士ではない」と言い切る。スポンサーの重圧が強く、すべてが政治や経済などで起こる物事の下に起こると現状を把握する。繰り返し出てくるメディアやジャーナリズムへの注文・批判も、結局はそれに対する強い抵抗だ。
これはもちろんサッカーのみのことではないだろう。全てのスポーツいや文化全般についても同様のことは言える。教育ですら密接に結びついている現実があるではないか。
商業主義をどのレベルで理解し、自分の考えを作っていくか、これは私たちに課せられている最大の課題と言ってもいい。
最後に、この本に何度か登場している「運」を語る言葉だ。
運は必要で、それなくして私たちは何も成し遂げられない
その言葉はオシムの出自や経歴を知るときに、ことさらに深く響く。
何百何千の事柄を向上させる、走ることに全力をつくすといったことを包括しながら、そのうえでミスもある、不運もある、しかしそこで終わってはいけない、いかにそれらを乗り越えるかがサッカーつまり人生だ、と語っていることがわかる。
日本人よ!もっと自分の頭で考えろ!
様々な切り口から語られているが、私は「考えることのススメ」のように受けとめた。
そして、考えるためのいくつかのヒント、いやいつも注意深くその点を意識し、忘れてはいけない警句として印象に残った文がいくつかある。
一つは、まず私たち日本人の持つ弱点?とも言うべきものである。
日本人は、すべてが整備され自然に解決されていくことに慣れてしまっている
それは「先進国の証」でもあるが、同時に問題解決する力や意欲を向上させることに対してはマイナスに働いているという現実である。慣れきった身体、心を見つめ、日常に対して警戒を持ち続ける…結構大変なことである。
次は、最終章で語られた現実である。
現在はすべてにおいて商業主義である。
勝利至上主義のサッカートレンドを評し「戦っているのはチーム同士ではない」と言い切る。スポンサーの重圧が強く、すべてが政治や経済などで起こる物事の下に起こると現状を把握する。繰り返し出てくるメディアやジャーナリズムへの注文・批判も、結局はそれに対する強い抵抗だ。
これはもちろんサッカーのみのことではないだろう。全てのスポーツいや文化全般についても同様のことは言える。教育ですら密接に結びついている現実があるではないか。
商業主義をどのレベルで理解し、自分の考えを作っていくか、これは私たちに課せられている最大の課題と言ってもいい。
最後に、この本に何度か登場している「運」を語る言葉だ。
運は必要で、それなくして私たちは何も成し遂げられない
その言葉はオシムの出自や経歴を知るときに、ことさらに深く響く。
何百何千の事柄を向上させる、走ることに全力をつくすといったことを包括しながら、そのうえでミスもある、不運もある、しかしそこで終わってはいけない、いかにそれらを乗り越えるかがサッカーつまり人生だ、と語っていることがわかる。