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絵本ライブ始末記

2023年10月20日 | 雑記帳
 今週水曜に「絵本ライブ」が無事終了。最も予算を使う大きなイベントだけにやはり安堵感はある。ふと、昨年のことを思い出してブログを見返してみたら、ずいぶん違いがあった。それはライブのことではなく、取り巻く周辺状況や作家の個性の質などに起因する内容。しかし一年も経てばずいぶんと忘却している。


 今回はお呼びした宮西達也さんは知る人ぞ知る超大物。なんといっても「徹子の部屋」にも出ているし、作品が映画化されその音楽担当が坂本龍一氏で、共に数日過ごした経験もあるという。本町への来訪は2014年以来2度目となり、2020年に計画しコロナで中止となった経緯のリベンジがようやく叶ったわけだ。

 絵本ライブ①

 絵本ライブ②

 文字通り全国行脚の日々で、ここの前は北海道そして翌日は鹿児島とタイトな日程だった。宮西さん自身が「今年でよかった」と口にされたのは、来年以降は出歩くのを控える計画を持っているらしい。様々な事情があるとは思うが、あのエネルギッシュなライブをみると、同齢の自分としては想像できる部分がある。


 当日の送迎をしながら、そして夕食を共にしながらたくさんの話ができた。今の絵本の出版編集事情やプライベートな事柄まで及んだ。同世代としての価値観に共通したものを感じ、食文化から落語やスポーツの話題等、まるで友人とのお喋りのように盛り上がった楽しい一夜だった。別れの握手に力がこもっていた。



 生意気にも「作品を読み解く」と題した拙文を続けてしまったが、書かれた背景をもっと想像しなければ…。私が最近改めて感じた名作の良さを話すと、「年数を経ても読み継がれる」価値に触れ、ティラノのシリーズが20年を超えたと本当に嬉しそうだった。一つの仕事に打ち込んだ者だけが実感できる境地だろう。