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そこに愉しさや懐かしさが…

2024年08月24日 | 雑記帳
 木曜日の朝刊一面トップに、教員の「教職調整額」増額の話題が出た。むろん、そのこと自体は賛成だが、付随している様々な「処遇改善案」なるものをみると、本当にそれが学校現場にプラスになることなのかは、疑わしく思えてくる。これは教員志望者の減少に歯止めをかけるための政策でもあろう。そもそもが違う。


 思い出すのは、教員採用試験!!を受けた時だった。確か二次の面接(あの頃は集団などなく、全部個別だった)で「ジンカクホウとは何か」という問いが出た。ええっ、全く頭になく思い浮かんだ字は「人格法」、思想上のことかと思ったが、正直に「わかりません」と答えた。「人確法」いわゆる人材確保法であった。




 公務員であるメリットは知っていても待遇がどうかという点には疎かった。時代的には、採用時に数万円台から始まった給料が急激に増えていく。その歴史はさておき、当時言われていたのは「金が欲しかったら教師なんかしないよ」ということだ。それは今でも変わらないのではないか。経済的な保障は不可欠だか…。


 極論すれば、志望する可能性のある者が全員、経験し接する「学校」「教師」の存在が、愉しかったり懐かしかったり必要があるのではないか。少なくとも、そう見える余地を残していることが、その「場」に仕事を求めたい者の下地になっていくだろう。誰しもが、毎日学校へ通い、毎日生の姿を見てきたのだから。


 教員業務に「残業」が多いことが既定事項になったり、上下関係が強まり今以上に上意下達になったりすることが、愉しさや懐かしさに結びつくだろうか。働き方改革と言われるが、それは教師裁量の拡大につながっているのか。人も物も隙間なく詰められ、効率性が重視され、息苦しさだけが募る場にしてはいけない。


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