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【ぼちぼちクライミング&読書】

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「アラベスク」山岸凉子

2010年03月25日 23時03分56秒 | 読書(マンガ/アニメ)

「アラベスク」山岸凉子(メディアファクトリー)

「アラベスク」完全版が出版された。
(今回出版は第一部2冊で、第二部2冊は5月出版予定)
非常に喜んでいる。
今まで、数え切れないほどのマンガを読んできたが、
読み返し回数のもっとも多いのがこの「アラベスク」。
(読みすぎて、背の糊が割れてばらけてしまった)
新しいのが出たら買いなおそう、と思っていたところ。

さて、「アラベスク」は第一部と第二部に別れている。
第一部:1971年(昭和46年)「りぼん」10月号~1973(昭和48年)4月号まで連載。
第二部:1974年(昭和49年)「花とゆめ」6月創刊号~1975年(昭和50年)22号。
(著者、弱冠21歳~24歳くらいで、この内容を描かれている!)
昔話になるが、私は「りぼん」連載当時を少し覚えている。
例えば、「りぼん」読者お便りコーナーで、集英社りぼん編集部を訪ねた読者が、「アラベスク」の生原稿を見て、あまりの美しさに感激した、と書いていたのを思い出す。
また、「アラベスク」の核心とも言えるのが第二部。
「花とゆめ」創刊号とともに連載開始。
(当時、白泉社なんて聞かない名だったけど、集英社の子会社らしい、と噂を聞いた)
さすがに、雑誌購入は躊躇うものがあり、単行本の段階で購入して読んだ。
第二部は4冊あるが、1冊出るごとに、次の単行本が出るまでに、何度も読み返した。
(現在「テレプシコーラ」は「ダ・ヴィンチ」連載なので助かる。もし、連載が「Cookie」とかだったら買いにくい)

ところで、今回の復刻完全版であるが、当時のカラーページが再現されている。
それだけで嬉しい。
山岸凉子ファンは、即買い、でしょう。

PS
おまけとして、「花とゆめ」での連載経過を記す。
「アラベスク」第二部

「メタモルフォシス伝」

「妖精王」

「日出処の天子」
なお、「メタモルフォシス伝」で、謎の転校生の名前が、蘇我である。
すでに、「日出処の天子」のネタを暖めていたのであろう。
それにしても、「妖精王」の後に「日出処の天子」が連載されたのには驚いた。
当時、飛鳥時代を舞台に聖徳太子を描くなんて、常識を激しく逸脱するから。
よく、編集部がOKしたなぁ。
当時の編集者を褒めてあげたい。