【ぼちぼちクライミング&読書】

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「女王さまがおまちかね」 菅野雪虫

2011年06月29日 19時14分44秒 | 読書(小説/日本)


「女王さまがおまちかね」 菅野雪虫

とりあえず、菅野雪虫さんの新刊なので読んでみた。
内容は、ちょっと年齢低め。
だから、大人が読んだ場合、ストーリー、キャラクター、演出等、ちょっともの足りない。
(まぁ、それなりに楽しめるけど)
印象に残るシーンを紹介。

(P32-33)
「先生、質問していいですか」
先生の熱い口調とは正反対の、冷めた声だった。
「なんだ、大月?」
「先生は、文部省が『死ね』といったら死ぬんですか?」
「は?」
先生だけでなく、だれもが、「はあ?」という顔をして現を見た。しかし現は、いつもの冷静な調子で続けた。
「たとえば、絶対服従の関係じゃなくても、立場上その命令に従わなければならないときって、あるんじゃないですか?正式な命令じゃなくても、『前例だから』『ほかの先生がやっているから』という理由で行動することが、先生はまったくないんですか?」
突然の追求に、ぱかんと口をあけた先生に、現はとどめを刺した。
「先生の『友だちに死ねといわれたら死ぬのか』という質問は、現実味のない愚問だと思います」


もう1箇所・・・P57-61。
この部分、「感想文の書き方」これは参考になる。
どんな本でも対処できそう。

PS
次回作品は、もう少し上の年齢をねらった線でお願いしたい。

【ネット上の紹介】
「女王さま」という怪人物が世界中の人気シリーズを収集、新刊本が出なくなるという事件が大発生!!本が大好きなゆいは、女王さまと対決するために「ある世界」へのりこんでいきますが…。本嫌いの荒太と頭脳派の現もまきこんで、ゆいは世界を救えるの!?―。


「乙嫁語り」(3)森薫

2011年06月29日 18時53分20秒 | 読書(マンガ/アニメ)


「乙嫁語り」(3)森薫

待望のシリーズ最新刊。
今回は、スミスさん中心に話が進む。
当時の政治情勢を交え、微妙な地域文化、そこに住む人々の心情を伝える。
そのあたりの描写は見事で、どれだけ資料を調べたんだ?!って感嘆する。
新しいヒロイン・タラスも登場。
後半にはアミル、パリヤも登場し、いっきに賑やかになる。
食事のシーン、ホント、おいしそう。
(ところで、キジ・・・食べてみたい)

【ネット用の紹介】
美しく幸薄き――第2の"乙嫁"、タラスの涙エイホン家の居候イギリス人、ヘンリー・スミス。彼は長らく滞在した土地をはなれ、カラザそしてアンカラへと旅に出かけた。カラザでは珍しい外国人であるスミスは、町の人波にもまれ、気がつくと、馬も、荷物も、盗まれてしまっていた! そして、もう1名、愛馬を盗まれたのが第2の"乙嫁"タラスさん! いま、スミスは運命の女性に出会う……! 中央アジアの生活文化を、丁寧な筆致で描き上げる、人気絶好調シリーズ第3巻!!