『ROCK&SNOW』064号
特集「トレーニング最前線」。
キャンパスについて多くのページがさかれている。
これは、ギュリッヒが、クライミング練習に取り入れて話題になった。
しかも、当時(1991年)としては破格の難度である「アクシオンディレクト」9aをRPした。
しかし、当時の日本にはまだジムがほとんどなかった。
(姫島OCSくらい?・・・現在の場所に移転したのは90年代半ばくらい)
パンプ大阪店が出来たのが1997年。
私の家に案内状ダイレクトメールが届いて驚いた。
(オーナーの内藤さんに会った時、よく私の住所が分かりましたね?と、思わず聞いた)
その後、CRUXが出来て、OCS、パンプの3店舗時代が続く。
今世紀以降の経過は、皆さんご存じの通り。
話がそれたが、キャンパスが流行ったのは90年代後半から、21世紀初めくらい。
今、あまりやってる方を見かけない。
これが契機となって、再び流行るかもね?
私に限って言えば、指を痛めたくないので、消極的な気分。
若者+上級者向きの練習方法、と思う。
これ以外に気になった記事は、「エベレスト雪崩遭難が物語るもの」(池田常道)が読みごたえがあった。
P78
今季の外国人登山者は、31隊334人に上るという。これだけの人数を山の上で食わせるために、シェルパたちは、危険地帯をいったい何回往復すれば事足りるのであろうか。現代のエベレスト登山が、構造的にはらむ危険がここにある。
P79
登山ボイコットに至る過程で明らかになったのは、富める人と食えない人が混在するシェルパ社会の二極構造だった。ヒマラヤは金になると思って参入してきたシェルパや近隣民族のなかには、経験も判断力も技術も、時には体力さえ劣る者が交じっている。BCやABCで、急性高山病以外の原因で病死する例が目立つことに読者は気がついているだろうか。
P79
シェルパ族は、ネパールの総人口2650万人の1%に満たない。しかし、彼らがヒマラヤ登山で稼ぎ出す外貨は、国の収入の重要な部分を占めていることは確かだし、ネパール政府は、エベレストに代表されるヒマラヤ観光を捨て去るわけにもいくまい。(よかったら、全文を読んでみて)
P120-122
ギリシャの岩場メテオラ。
ギリシャと言えばカリムノスが有名だが、ここがギリシャのクライミングの原点だそうだ。
アクロポリスとともにギリシャ二大世界遺産だが、クライミングが認められているのが素晴らしい。
(日本だったらムリ?)
今回、あまり読むべき箇所がなかった。
(コンペ情報は、ネットで入手できるし)
おもしろい特集を組んで、美麗な写真と、まとまった情報を提供して、デジタルに対抗して欲しい。
今後の企業努力に期待する。
なお、次回の特集は、『クライミング進化論』
特別企画シューズテスト2014。
【ネット上の紹介】
特集:トレーニング最前線
パフォーマンス向上のために効果的なキャンパシング練習法や故障対策、
トレーニング・ギアの紹介と利用法、PDCサイクルを見据えたトレーニングプラン、
スティーブ・ハウスが提唱するアルパインクライマーのためのトレーニング・メソッド等、
より強くなりたいクライマーのための最新・トレーニング特集
記録:パタゴニア2014
今年一番の話題となったトミー・コールドウェルとアレックス・オノルド
によるパタゴニア、フィッツロイ岩峰群の完全トラバースの記録と、
横山勝丘・増本亮・佐藤裕介らのティト・カラスコ西壁初登攀の記録
記録:安間佐千 inスペイン2014、利尻岳西壁クライミング&スキー、
グランド・ジョラス北壁
インタビュー:平嶋 元
レポート:パラクライミングの世界
リザルト:2014W-CUP開幕戦、第22回ピオレドール、等
【関連図書】