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「なんでわざわざ中年体育」角田光代

2016年11月22日 20時21分33秒 | 読書(エッセイ&コラム)


「なんでわざわざ中年体育」角田光代

角田光代さん(1967年生まれ)が様々なスポーツにトライする体験エッセイ。
表紙の写真は、著者がボルダリングにトライしているところ。

P92
ものすごく高く感じる。こわくて飛び降りることができない。足場をさがして下りればいいのだが、見えない。壁に張りついたまま、
「下りることができません」
 だいじょうぶ、下、マットですから。両手離してだいじょうぶです。そう言ってもらえるが、ああ、でも、こわい。
 このときようやく、私は無意識にボルダリングをなめていたことに気づいた。こんな、壁をつたって縦横無尽に移動することなんて、私には一生できるはずがないではないか。しかも、私は高所恐怖症なのだ。やろうやろう、という自分の軽率な答えが悔やまれる。

著者は、登山にもトライしている。
P186
今回学んだのは、相性の合う山に登ると心底楽しい、ということ。だから、できるだけ自分の好みをはっきりさせておかなくてはらない。交際する相手のように。

他にも、マラソンやトレランにも挑戦している。
那覇マラソンなど、よほど楽しいのか、毎年参加して、4回分のコラムを書かれている。
応援やサポートが格別なのでしょうね。

『中年体育心得8カ条』
P260
●中年だと自覚する
●高い志を持たない
●ごうつくばらない
●やめたくなったら、やめる前に高価な道具をそろえる
●イベント性をもたせる
●褒美を与える
●他人と競わない
●活動的な(年少の)友人を作る

【ネット上の紹介】
中年たちは皆、運動を始める。フルマラソンに山登り・ボルダリング。人気作家が果敢に挑戦した爆笑と共感の傑作エッセイ集。