「火竜の山 南アルプス山岳救助隊K-9」樋口明雄
シリーズ4作目。
他県に新設された山岳救助隊のため、講演に訪れた夏実と静奈。
ネットで集まった登山者たち、誘拐された子どもと犯人。
さらに、組から差し向けられたヒットマン。
そこに、休んでいたはずの山が噴火する。
手に汗握る展開で、一気読みの面白さ。
噴火が始まる中をメイは疾走する
P281-282
メイは踵を返し、四肢を駆って走った。
怖かった。これまで味わったことのない恐怖だった。
それでも大切な相棒である夏実のことを想い、無我夢中で疾走した。何度か、小さな噴石が背中や頭に当たった。そのたびにメイは身をよじり、悲鳴を上げた。どこかの穴にでも逃げ込みたかった。
しかしハンドラーの夏実への強烈な想いが自分を疾走させた。
夏実を助けなければ――。
【ネット上の紹介】
これは、ただの“災害現場”ではない! アドレナリン全開の極上エンタテインメント。高速道路が開通して人気の新羅山。新設された山岳救助隊のため講演に訪れた南アルプス警察署の夏実と静奈、登山サイトの同行者募集に応じた沙耶、そして一人さまよう傷だらけの少年……山に噴火の兆しが現れた時、人間たちの絆が試される。パニック・アクション×クライム・サスペンス=一気読み必至の山岳ミステリ!