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「あおなり道場始末」葉室麟

2017年02月28日 20時33分17秒 | 読書(歴史/時代)


「あおなり道場始末」葉室麟

図書館で借りて、その日のうちに読了。
一気読みの面白さ。
兄、妹、弟の三兄妹。
兄は剣術道場の主だが、商売気がなく、覇気も無く、門人がいなくなってしまう。
米びつも底をつき、しかたなく、道場破りを始める。
それは父の仇を捜すことも兼ねてのことだった。
父の仇は誰なのか?
道場破りをはじめとする、剣戟シーンも見もの。
なにより、兄妹間の温かさが読んでいて心地よい。

【ネット上の紹介】
豊後、坪内藩の城下町にある青鳴道場。神妙活殺流の遣い手だった先代の死から早一年、道場は存亡の危機にあった。跡を継いだ長男の青鳴権平はまだ二十歳と若く、その昼行燈ぶりから、ついには門人が一人もいなくなってしまったのである。米櫃も底をついたある日、「鬼姫」と巷で呼ばれる妹の千草や、神童の誉れ高い弟の勘六に尻を叩かれた権平がようやく重い腰を上げる。「父の仇を捜すために道場破りをいたす」。酔って神社の石段で足を滑らせて亡くなったとされる先代の死には不審な点があり、直前には五つの流派の道場主たちと酒席を共にしていた。三人は、道場再興と父の汚名を雪ぐため、まずはその一つ、新当流の柿崎道場に乗りこむ―。