「あきない世傳金と銀」(6)高田郁
シリーズ6巻目。
今回は重要な転換点。
途中で舞台が江戸に移動する。
P77
木綿や麻を紡いだ糸は絹糸に比べて太く、従って織り上がりの生地も分厚くなる。それゆえ「太物」と称されるが、太物の中でも幸は、木綿に心を強く惹かれていた。
P189
大坂から江戸に向かうには、ひとまず京街道を進んで、京を経ずに大津から東海道に入るのが良い。(東海道の西の起点は三条大橋だけど、こっちの方が近いのか?!ちなみに弥次喜多の像がある)
三条大橋、下は弥次喜多
P196
何よりも、初めて見る江戸の男女の様子は、幸たちにとって随分驚くことが多かった。女人は化粧が薄く、髪も着物も大坂よりぐっと渋い。
P221
江戸の商家には「小僧」はあっても「丁稚」はない。
【ネット上の紹介】
大坂天満の互服商「五鈴屋」は、天災や大不況など度重なる危機を乗り越え、江戸進出に向けて慎重に準備を進めていた。その最中、六代目店主の智蔵が病に倒れてしまう。女房の幸は、智蔵との約束を果たすべく立ち上がった。「女名前禁止」の掟のもと、幸は如何にして五鈴屋の暖簾を守り抜くのか。果たして、商習慣もひとの気質もまるで違う江戸で「買うての幸い、売っての幸せ」を根付かせたい、との願いは叶えられるのか。新たな展開とともに商いの本流に迫る、大人気シリーズ待望の第六弾!