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「闇夜の底で踊れ」増島拓哉

2019年07月30日 21時39分50秒 | 読書(小説/日本)
「闇夜の底で踊れ」増島拓哉

人気の話題作を読んだ。
物語は、ヤクザ組長の後継者争いを縦糸、チンピラとソープ嬢の恋が横糸に展開する。
読んでいて、黒川博行さんの「疫病神」シリーズを思い出した。
ヤクザの桑原と建設コンサルタントの二宮の軽快な掛け合いが魅力の作品だ。
桑原=山本、二宮=伊達、と当てはめるとよい。
ただ、「疫病神」シリーズと異なるのは、ソープ嬢の詩織が絡んでくる点。

また、「疫病神」シリーズ同様、舞台が大阪なので、そこも嬉しいところだ。
雰囲気として、黒川博行+馳星周と言ったところか?
思った以上に楽しめた。

【ネット上の紹介】
35歳、無職、パチンコ依存症の伊達。ある日、大勝ちした勢いで訪れたソープランドで出会った詩織に恋心を抱き、入れ込むようになる。やがて所持金が底をつき、闇金業者から借りた金を踏み倒して襲撃を受ける伊達だったが、その窮地を救ったのはかつての兄貴分、関川組の山本だった。その後、山本との奇妙な共生生活を続けながら、詩織に一層のめり込んでいく伊達。一方、関川組の組長引退をきっかけにした内紛が抗争へと発展し、関川組周辺にきな臭い空気が立ち込める。伊達の秘められた過去、そして山本が伊達の前に現れた本当の理由が明かされるとき、事態は思いもよらぬ方向へと転がり進んでゆく――。【