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「これは経費で落ちません」(8)青木祐子

2021年04月21日 17時45分41秒 | 読書(小説/日本)

「これは経費で落ちません」(8)青木祐子
シリーズ最新刊、8巻目。
合併後のごたごたを背景に、主任になった沙名子の活躍とオフィス人間模様が描かれる。今回もおもしろかった。よく出来ている。

P127
世の中には一定数、人間関係の手間を面倒と変換する人間がいるようである。

P165
「そういう時期ってないですか。(中略)過去の決断は正しかったのか確認したくなるときが。確認したからってどうにかなるものでもないのに」

P210
美華は相手への好き嫌いや立場など考えず、正しいと思ったことを正しいと言う人間である。

P212
「――玉村志保さんですか」
美華が言った。
沙名子は驚かなかった。うっすらとそうではないかと思っていた。
この件の腑に落ちなさ、ざらりとした嫌な感触は、志保に対して感じるものと同じである。

PS1
毎回そうだけど、『エピローグ』よかった。

PS2
美月が登場しないのが、少し淋しい。

【ネット上の紹介】

トナカイ化粧品を吸収合併した天天コーポレーションだが、経理部に増員はなかった。おかげで沙名子たち経理部員は連日残業続き。大阪営業所へ転勤となった太陽からはしょっちゅう電話もかかってきて、遠距離恋愛になっても関係は安定していた。ところが天天コーポレーションのイベントを取材に来た記者が、太陽の元カノだったことで沙名子の心はざわつき始め…?
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