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「家のない少女たち」鈴木大介

2019年07月21日 20時31分54秒 | 読書(風俗/社会/貧困)
「家のない少女たち」鈴木大介

先日読んだ、「ギャングース・ファイル 家のない少年たち」が良かったので、本書も読んでみた。
自分の子を虐待する親が多い。
読んでいて、暗澹たる気分になった。
途中で読むのを止めようか、と。
悲惨な話が満載。

P22
「ハルちゃん、ウチ、産もうと思う。もう間に合わないから」
「どうやって?きちんと病院で産むなら、夏子お前、一回実家帰らないとダメだよ」
「それは無理だから、この部屋で産む」
「本気?」
「本気」
 沈黙。
 重い口を開いたのは、ハルちゃんだ。
「でも、産んで育てるにしても、実家帰らないと無理だろ。どうやって出生届とか出すの?」
「それは、その時考える」
「・・・・・・わかった」
 夏子16歳、ハルちゃん18歳の決断だった。

母親が子どもに吐く科白
P139
「母子手当て、あんたが18歳になるまでは貰えるでしょ。だからそれ貰えなくなったら、あんた要らないから。あとさ、できれば20歳になったら、生命保険入って死んでくれる?」

【ネット上の紹介】
奔放な10代少女の逸脱ばかりがクローズアップされたテレビの「プチ家出」報道。だが、その後の家出少女について、誰が何を語っただろう。親からの虐待や貧困、施設からの脱走など様々な背景を抱えて路頭に迷う「家に帰れない」少女たち。彼らは食べるため、そして寝床を確保するための売春を強いられる、いわば日本のストリートチルドレンだ。そして、皮肉にも行き場を失った少女らの受け皿となったのは、下心を秘めた「泊め男」や、未成年でも雇用する違法売春組織だった。踏まれ、利用され、社会の生ゴミ扱いされ、それでも立ち上がる!8年近く続けた取材で見たのは、圧倒的不遇の中でも力強く生き抜く少女たちの姿だ。
第1章 たった一日の母子
第2章 ご飯とふりかけだけで育った
第3章 監禁風俗
第4章 大阪のババ子
第5章 泊めた男と仔鹿ちゃん
第6章 売春組織に救われて
第7章 オジサンもっと、ギュッとして
第8章 あたしのお姉ちゃん
第9章 お母さんごめんなさい
第10章 お前、援交やってこい
終章 世界で一番幸せだった
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