「家のない少女たち」鈴木大介
先日読んだ、「ギャングース・ファイル 家のない少年たち」が良かったので、本書も読んでみた。
自分の子を虐待する親が多い。
読んでいて、暗澹たる気分になった。
途中で読むのを止めようか、と。
悲惨な話が満載。
P22
「ハルちゃん、ウチ、産もうと思う。もう間に合わないから」
「どうやって?きちんと病院で産むなら、夏子お前、一回実家帰らないとダメだよ」
「それは無理だから、この部屋で産む」
「本気?」
「本気」
沈黙。
重い口を開いたのは、ハルちゃんだ。
「でも、産んで育てるにしても、実家帰らないと無理だろ。どうやって出生届とか出すの?」
「それは、その時考える」
「・・・・・・わかった」
夏子16歳、ハルちゃん18歳の決断だった。
母親が子どもに吐く科白
P139
「母子手当て、あんたが18歳になるまでは貰えるでしょ。だからそれ貰えなくなったら、あんた要らないから。あとさ、できれば20歳になったら、生命保険入って死んでくれる?」
【ネット上の紹介】
奔放な10代少女の逸脱ばかりがクローズアップされたテレビの「プチ家出」報道。だが、その後の家出少女について、誰が何を語っただろう。親からの虐待や貧困、施設からの脱走など様々な背景を抱えて路頭に迷う「家に帰れない」少女たち。彼らは食べるため、そして寝床を確保するための売春を強いられる、いわば日本のストリートチルドレンだ。そして、皮肉にも行き場を失った少女らの受け皿となったのは、下心を秘めた「泊め男」や、未成年でも雇用する違法売春組織だった。踏まれ、利用され、社会の生ゴミ扱いされ、それでも立ち上がる!8年近く続けた取材で見たのは、圧倒的不遇の中でも力強く生き抜く少女たちの姿だ。
第1章 たった一日の母子
第2章 ご飯とふりかけだけで育った
第3章 監禁風俗
第4章 大阪のババ子
第5章 泊めた男と仔鹿ちゃん
第6章 売春組織に救われて
第7章 オジサンもっと、ギュッとして
第8章 あたしのお姉ちゃん
第9章 お母さんごめんなさい
第10章 お前、援交やってこい
終章 世界で一番幸せだった
第2章 ご飯とふりかけだけで育った
第3章 監禁風俗
第4章 大阪のババ子
第5章 泊めた男と仔鹿ちゃん
第6章 売春組織に救われて
第7章 オジサンもっと、ギュッとして
第8章 あたしのお姉ちゃん
第9章 お母さんごめんなさい
第10章 お前、援交やってこい
終章 世界で一番幸せだった