(おいしいライトレール@峰電停)
飛山城跡から鬼怒川を渡り、再び宇都宮の市街に戻って来ました。時間はお昼を少し過ぎたあたり、朝早く出て来た息子もそろそろお腹が空いている。宇都宮でメシということになると、そりゃあなんたって名物の餃子になるに決まっている。まあ何のひねりもない実に観光客っぽい行動なのだが、おそらくライトラインに乗りに来る人々も、往復乗車&街歩き&餃子というコンボで攻めに来る人が相当多いだろうということでご容赦願いたい(笑)。宇都宮の餃子屋さん、お手軽に済ませるなら駅ビルの中に「来らっせ」という餃子屋さんが何店舗か固まったフードコート的なものがあるのだけど、それじゃあさすがに面白くない。折角なら、ライトレール沿いに餃子屋がないかなあ・・・と思って探していたら、ありました。峰電停の真正面、「びっくり餃子・中華トントン」。
軌道が敷かれた鬼怒通りに面した新しいお店。店自体は昔からあるようなのだが、鬼怒通りの拡幅に伴って建て直されたものと思われる。いかにも中華っぽい赤に白文字抜きの看板。真ん中で餃子のお皿を持った子豚がお出迎え。そうそう、この手の飲食店、例えばとんかつ屋の看板キャラクターが豚だったり、ラーメン屋や餃子屋のキャラクターが豚だったりして愛嬌をふりまいたりしてることがままありますけど、どっちかってーと「食われちゃう側の生物」がそんな暢気な気構えでいいのかといつも思う。あまつさえ「美味しいよ!」とかセリフまで言わされているのを見ると・・・(笑)。いのちだいじに。
一気に宇都宮駅西側のメインストリートとなった鬼怒通りに面したお店で、ライトレール沿いにあって看板が目立つのか、店内は満席の混み具合。ちょうど運よく妙齢のご夫婦が食事を終えたところに入り込めたのだが、見ていると後から後から店の外に並びの列が出来ていた。勿論LRT特需もあるのだろうけど、クルマで乗り付けて来る地元民もそれなり以上の数がいて、元々からの地元の人気店なのだろう。カウンターの上のメニュー表を眺めると、メニューの種類は非常にシンプルで、餃子を中心にラーメンとご飯ものがほんの僅か。しかも中華丼とか野菜炒め定食とか平日だけなんだな。平日は地元民向け、休日は観光客向けとメニューを使い分けているようだ。珍しいのは餃子を出す店でノンアルコールなこと。餃子にビールってシンプルに最強だと思うんですが、そんなに大きくない店ですし、飲まれて長居されたくないってことなのかなあ。
息子はジャンボびっくり餃子セット、私は普通のびっくり餃子セット。普通の餃子より少し大ぶりの餃子が5つ。皮はモチモチ、そして中身の餡は大ぶりに刻んだ野菜と豚ひき肉をあまり練り込んでいないのか、ホロっと口の中で崩れるような軽い口当たり。自分の場合、餃子の餡は野菜を細かく刻んで水気を絞り、豚肉と合わせてよく練り込んで・・・みたいな作り方をするのだが、こういう作り方をすると野菜の水気が皮の中に保たれてホロっとジューシーになるのね。なかなかスーパーで売っている程度の餃子の皮では、こう水気のある餡では餃子を包みづらいかもしれないけど。そういう意味ではプロの技術であり、お店の味だなあと思う。そしてセットメニューについてくる具だくさんの卵スープいいね!シイタケニンジンニラに玉ねぎ、こういう単品でもおかずになるスープ大好き。
撮影に勤しむ親父を横目に「食べないの??」とぶっきらぼうに言い放ってそそくさとびっくりジャンボ餃子定食に箸を付ける息子。餃子も大ぶり、ご飯も大盛り。最近は親よりよっぽど大メシを食らっているのだが、食っても食っても太らないお年頃。体の成長期でもあり、部活で相応のカロリーを消費しているからだろうが、羨ましい限りである。思えば自分にも「歩く新陳代謝」みたいな、そういう時期があった。今は糖質と脂質は直接体に蓄積されるしかない。過ぎ去った時の長さを思い出して悲しくなってしまうが、まあビクビクしながらメシ食ったって美味くねえしなあ(笑)。
割と黙々とした男同士の宇都宮の昼メシ。お互いの会話はあまりないが、中学生男子なんて、親の呼びかけに返事だけしてくれればそれでいいのだろう。ホロホロの餃子を齧り、白飯を掻き込み、醬油にラー油を足し、具沢山の卵スープに手を伸ばしていると、窓の向こうをライトラインの新しい車両が通り過ぎて行った。令和の宇都宮の「美味しい生活」である。
あ、あんまりカメラばかり触っていると子供が餃子に手を伸ばして来そうだから、冷める前にさっさと食べなきゃ(笑)。
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