tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

柿の葉寿司&三輪そうめん

2007年12月22日 | グルメガイド
12/18農林水産省は、各地に伝わるふるさとの味の中から、「農山漁村の郷土料理百選」を決定した。奈良県からは、柿の葉寿司と三輪そうめんが選ばれている。
http://www.maff.go.jp/j/press/nousin/soutyo/071218.html

しかし残念ながら、同時に選定された「御当地人気料理特選」に奈良の料理は入っていない。県が推奨する「大和肉鶏の親子丼」がもっと認知されるよう、頑張っていただきたいものだ。
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/974d964d1d5284d21edeebec2e3ace99

柿の葉寿司と三輪そうめんは、「奈良のうまいものづくり」の郷土料理編にも選ばれている。三輪そうめんは「にゅうめん」として出ているが、真夏の食べ物である「冷やそうめん」と違い、温かいにゅうめんは年間を通じて食べられるので、郷土料理としてはより似つかわしいといえる。
http://www.pref.nara.jp/norinbu/umaimono/kyoudo-ryouri/16kyoudo-ryouri.html

奈良検定の公式テキストにも「特産品」(第3章奈良の芸術と文化)の項に、柿の葉寿司と素麺(そうめん)が登場する。柿の葉寿司は《吉野や五條、上北山村などに伝わる柿の葉寿司は、紀州から山を越えて運ばれる塩サバを寿司飯に乗せ、柿の葉で包み押し寿司にしたもの。(中略)かつては、各家庭で行事食として作られていた》とある。私の実家は和歌山県の紀ノ川筋だが、秋祭りの頃には柿の葉寿司を作っていた。サバだけでなく、かまぼこ(ナルト)も乗せた。

よく県外の方から「柿の葉寿司は、どのメーカーのが美味しいですか」と聞かれるが、名の通ったもなら、すべて間違いはない。あとは好みだが、私はもっぱら甘口の「ゐざさ寿司 中谷本舗」のものを食べている。吉野山へお出かけの節は、世評の高い「ひょうたろう」(蔵王堂前)の柿の葉寿司に、ぜひチャレンジしていただきたい(通信販売も可)。
http://nttbj.itp.ne.jp/0746323070/index.html?Media_cate=populer&svc=1303

そうめんは、中国の《索餅が原形だという。索餅は索麺や麦縄とも呼ばれ、奈良時代の貴族が食べる特別な一品だった》。「うまいもの」のサイトには《江戸時代には「大和三輪索麺名物なり。細きこと糸のごとく、白きこと雪のごとし」とたたえられたように、今も昔も厳しい寒風にさらされる風土と、独特の手延べ法によって作られる名物です》とある。

だから三輪そうめんは日本のそうめんの代名詞だと思いこんでいたら、「東京では、そうめんといえば揖保乃糸」だと聞いてショックを受けたことは、以前このブログに書いたとおりだ。兵庫県の「郷土料理百選」や「御当地人気料理」に揖保乃糸が入らなかったので、正直いってホッとしている。
http://blog.goo.ne.jp/tetsuda_n/e/60ced935e4f620e69158c2922606d537

写真は、三輪そうめん山本の本社に併設されている「三輪茶屋」のにゅうめん(600円)。200円プラスで柿の葉寿司がついてくる。「百選」のゴールデンコンビである。10月~4月はにゅうめん、5月~9月は冷やしそうめん(600円)となる。麺もゆで具合もツユもトッピングも、文句なしの美味しさだ(12/9撮影)。駐車場は広いしお店はピカピカだ。売店も充実している。
http://www.miwayama.co.jp/

駅の売店などで簡単に手に入る柿の葉寿司と違い、外食で美味しいそうめんやにゅうめんにありつくのは、案外難しい。「三輪茶屋」のような良い店が県内にもっと増え、讃岐のうどんのようなユビキタスな名物になっていただきたものだ。
コメント
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