tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

コロナも落ちつき、これからが観光シーズン、ぜひ奈良に足をお運びください!

見瀬丸山古墳と高層マンション

2007年12月13日 | 奈良にこだわる
今日(12/13)の奈良新聞1面に、《橿原市長「景観への配慮を」 丸山古墳近くのマンション建設 自ら業者と交渉へ》という記事が載っている。

市長が定例市議会での質問に答えたもので、記事には《橿原市が世界遺産登録を目指す丸山古墳(同市見瀬町、五条野町)の近くに計画中の高層マンション建設について、森下豊市長は12日、「景観上、好ましくない」として建設業者に計画変更を求める意向を示した》《「もう一度、計画を検討してもらうように真正面から取り組みたい」とし、自ら業者と交渉する姿勢を示した》とある。

丸山古墳(写真=9/1撮影)は「見瀬丸山古墳」「五条野丸山古墳」とも呼ばれる。写真右手の後円部の一部は「畝傍陵墓参考地」として宮内庁の管轄下にある由緒ある古墳だ。奈良県下最大の古墳(前方後円墳)であり、全国でも6番目。後円部の石室(横穴式石室)は日本最大だ。近鉄岡寺駅前で、飛鳥から藤原宮跡へと連なる古代宮都の一角にある。

ここにパナホームが、10階建てマンション2棟(高さ30.99m・155戸)の建設を計画しているのだ。高さ制限(31m)の範囲内に収まっているので法的には問題がない。しかし、古墳のすぐ近くに高層マンションとは…。

私が訪れた時(9/1)にも、マンション建設反対ののぼりが立っていた。確かに駅前だし、すぐ横には国道169号線(=古代の基幹道路・下つ道)が通る便利な場所だが、ここに高層マンションとは、悪い冗談を聞かされているような気分だ。
※住民グループが立てたのぼり(古墳南側の道路)
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/28/92/d3ebac523e65d3780f3777a63081a249.jpg

市長は「景観に溶け込んでいれば問題はなく、配慮を求めたい」とコメントしているが、古墳の近くに墓石のような高層マンションが2棟もそそり立つとは、いかにもミスマッチだ。市長とパナホームとの交渉の行方を見守りたい。
コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする