tetsudaブログ「どっぷり!奈良漬」

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ソムリエが作る ズバリ!奈良検定2級の要点整理【決定版】

2010年12月05日 | ズバリ!奈良検定2級の要点整理
「奈良まほろばソムリエ検定」(通称:奈良検定)は、10年1月に「奈良通2級」(4回目)、「奈良通1級」(3回目)、「奈良まほろばソムリエ」(2回目)の試験が実施された。
http://www.nara-cci.or.jp/narakentei/

第4回2級の受験者数は926人(前回は956人)、合格者数は325人(同533人)、合格率は35.1%(同55.8%)と、前回より大幅に難しくなった(ちなみに1級の合格率は33.9%:前回44.0%で、こちらも難しくなった)。せっかく前回は合格率が上がったのに、今回は問題が難しくなって合格率が下がったのは、とても残念である。だから、受験者数もジリ貧なのだ。特に2級は入門編なのだから、合格率は7~8割程度に設定すべきだ。

各級の合格ラインは70点(70%正解で合格)だが、この70点というのがくせ者なのだ。そこで「2級試験で60点取れた人を“奈良通3級”に認定しては」という意見があり、私はこれに賛成だ。奈良商工会議所さん、このアイデアはいかが?

第5回試験以降の受験者への朗報は「過去に出題された問題からの再出題が、大幅に増える」ということである。2級は過去問から5割、1級も過去問から3割程度出題される(ソムリエではそんな話は聞かないが、傾向を見るとテキストから6割程度出題されている)。だから、毎日新聞奈良支局が作った過去問集『チャレンジ奈良検定 出題全問+必勝整理ノート』をちゃんとやることが、合格に直結する。過去に正解とならなかった選択肢を、よく研究することが肝心だ。

奈良商工会議所公認 チャレンジ奈良検定 出題全問+必勝整理ノート 2011年第5回対策

株式会社毎日新聞 奈良支局

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第4回2級試験の傾向は、第3回試験とよく似ていた(この記事の末尾に「ジャンル別出題数」を挙げておいた)。やはり「お寺」関連の出題が多い(「寺院」の問題に仏像やお寺の歴史・行事・庭園などの問題を足し合わせると、33問にのぼる)。やはり「奈良は寺」なのだ。あと、試験委員の来村多加史氏(阪南大学国際観光学部教授)のご専門の「遺跡・古墳」が、やたら目につく。この分野は苦手な人が多く、合格率を下げているようなので、ぜひ再考願いたい。

2級試験は、公式テキスト(奈良商工会議所編『奈良まほろばソムリエ検定 公式テキストブック』山と渓谷社刊)から9割以上が出題されるので(1級は7割以上、ソムリエは推定で6割程度)、対策としてはこれを熟読すれば良いのだが、この全350ページものテキストは、大変とっつきにくい。慣れれば良さが分かるのだが、初めて2級を受験する人には難解きわまりない。入門の2級から最上級のソムリエまで、1冊のテキストで通せるようにしているところにムリがあるようだ(公式テキストは、1級受験者向けにはピッタリだ)。

これを解決するため、2級受験者用に公式テキストを十分の一にダイジェストした攻略本が『ソムリエが作る ズバリ!奈良検定2級の要点整理【決定版】』である。第2回の2級試験に間に合わせようと07年9月に初版を当ブログにアップしたところ、「おかげさまで合格できました」という嬉しい知らせをたくさんいただいた。中には公式テキストを買わず、この攻略本だけで合格したという剛の者もいた(これは無謀である。やはりテキストはちゃんと買い、目を通していただきたい。また1級やソムリエ対策には、この攻略本だけでは不十分であるので、念のため)。

改訂新版 奈良まほろばソムリエ検定 公式テキストブック
網干善教
山と溪谷社

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『決定版』は、旧版をベースに、第4回2級試験(および1級試験)の結果などを踏まえて加筆した最新版である。私はめでたく今年、ソムリエに合格したので、「ソムリエが作る」とし、今後はあまり加筆も必要ないと思うので(過去問が中心となるので)、「決定版」とうたっておいた。なお2級受験に関する種々のアドバイスは以下のサイトに書いておいたので、ご覧いただきたい。
※「奈良検定2級」の傾向と対策(インターネット新聞『JanJan』)
http://www.news.janjan.jp/area/0710/0710083584/1.php

この攻略本は、私が第1回の2級試験に81点で合格した直後から書き始めたものだが、ネットの掲示板には「もっと高得点合格者に書いてほしかった」という書き込みが出ていた。しかし振り返ると、自分にあまり知識のない時点で書いておいて良かった、とつくづく思う。ソムリエに合格した今から書き始めるとなると、「この程度は知っているだろう」とか「この振り仮名は省いても大丈夫だろう」となり、結局は初心者に使いづらい代物が出来上がってしまいそうである。そうなれば、公式テキストの二の舞である。

※『ソムリエが作る ズバリ!奈良検定2級の要点整理【決定版】』(全37ページ)へは、こちらから入れる。
PARTⅠ.地歴、寺社 全19ページ
PARTⅡ.観光、文化 全16ページ
PARTⅢ.表紙(目次)および裏表紙(推薦図書)全2ページ

要点をわずか35ページにまとめてあるので、プリントアウトして1日1ページ勉強すれば、お正月明けまでにひと通り終えられる仕掛けになっている。最上級のソムリエはともかく、2級試験は「暗記モノ」なので、シッカリ記憶し、ぜひ一発で合格していただきたいと思う。

何しろシロートの手作業なので、誤字脱字やリンク切れその他、不行き届きな点がたくさんあると思うが、ご指摘をもとに修正したいので、ぜひ遠慮なく突っ込んでいただきたい。では2級受験者の皆さん、Bon Voyage!
※奈良検定の「過去問」の全ては、こちらに掲載されている

※参考:ジャンル別出題数
 
第| 第|第 |第
一| 二|三 |四
回| 回|回 |回
二| 二|二 |二
級| 級|級 |級
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11| 09| 10| 09 ① 地理・動植物
13| 17| 14| 16 ② 歴史
16| 06| 15| 16 ③ 遺跡・古墳
04| 08| 06| 02 ④ 神社
15| 21| 15| 16 ⑤ 寺院
07| 06| 08| 07 ⑥ 彫刻・絵画(工芸)
02| 07| 02| 03 ⑦ 建築等
08| 07| 08| 09 ⑧ 文学
08| 04| 07| 09 ⑨ 伝統工芸・特産品
08| 06| 08| 06 ⑩ 祭り・行事
08| 09| 07| 07 ⑪ 世界遺産、観光・文化

※トップ画像は『奈良検定2級の要点整理』の表紙と同じく、伝香寺(奈良市小川町)の地蔵菩薩立像(はだか地蔵)。テキストには《地蔵堂に祀られた裸形地蔵立像は鎌倉時代の安貞2年(1228年)に尼妙法や唯心らによって発願された像であり、重要文化財。像内に願文・経巻・舎利・十一面観音小像・木造薬師如来坐像が奉籠されていた》とある。
コメント (6)
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