昨夜(11/10)奈良国立博物館(奈良公園内)で開かれている第58回正倉院展に行ってきた。
今年の正倉院展は10/24~11/12まで開かれているが、平日のお昼に近くを通ると、「ただ今、90分待ち」の札が出ていて、驚いたことがある。
チケットには「平日の夕方は比較的ごゆっくり御観覧いただけます」とあった。「土日の開館前に並ぶと、30分待ちで入れた」という情報もあった。また毎週金曜日は午後7時閉館だ(普段は6時閉館。入館は閉館の30分前まで)。
で、金曜日の午後6時に行ってきた。1時間あれば正倉院展と常設展を見て、人気のミュージアムショップ(記念品の販売所)にも立ち寄れるだろう、という計算だ。
果たして、待ち時間はゼロだった。初めはスイスイと回り、途中からは先客の群れと合流した。それでも、少し待てば最前列で見られる。
正倉院展は天平勝宝8年(756年)聖武天皇が崩御し、その49日に光明皇后が天皇の遺品約650点を東大寺大仏に献納したことに始まる。今年は1250年目の節目の年に当たるので、聖武天皇ゆかりの宝物がたくさん出ていた。
中でも私の目を引いたのは
紅牙撥鏤尺(こうげばちるのしゃく=彫刻された象牙のものさし)
http://www.narahaku.go.jp/exhib/2006toku/shosoin/shosoin-06.htm
緑瑠璃十二曲長坏(みどりるりのじゅうにきょくちょうはい=ガラス皿)
http://www.narahaku.go.jp/exhib/2006toku/shosoin/shosoin-10.htm
撥鏤(ばちる)は奈良の伝統技法として、現代に受け継がれている。
宝物には丁寧な解説がつき、裏面が見えるようにバックミラーのついたものや、現代語の注釈が添えられた文書もあって、とても親切な展示となっている。
ミュージアムショップでは、宝物の模様をあしらった手鏡やキーホルダー、ものさしなどが人気を集めていた。「奈良のうまいもの」の屋台も出ていた。常設展の仏像はさすがに見応えがあり、1時間はあっという間に過ぎた。
この写真は、東京駅の新幹線乗場付近だ(10/31撮影)。最近は交通機関やら旅行業者のPRが盛んになり、また同展への協力マスコミが朝日新聞から読売新聞に交代したことで、しきりに報道されるようになり、混雑が増した。
京都文化博物館(京都市中京区)は、午後7時半まで開いている(入館は7時まで)。だから、夜の定期観光バスのコースになっている。館内の飲食店(ろうじ店舗)は午後8時半まで営業していて、一般客で賑わっている。
正倉院展は奈良の秋を代表するイベントだ。扱うのが宝物なので、取り扱いや(宮内庁などの)許認可は大変だろうが、会期の延長や開館時間の延長はできないものか。
それが無理なら、例えば宝物のレプリカ(模造品)の展示と人気のミュージアムショップを備えた施設を近くに作れば、ゆっくり買物したい観覧者や、正倉院展を(混雑のため)諦めて帰る観光客への、せめてもの「おもてなし」になると思うのだが。
今年の正倉院展は10/24~11/12まで開かれているが、平日のお昼に近くを通ると、「ただ今、90分待ち」の札が出ていて、驚いたことがある。
チケットには「平日の夕方は比較的ごゆっくり御観覧いただけます」とあった。「土日の開館前に並ぶと、30分待ちで入れた」という情報もあった。また毎週金曜日は午後7時閉館だ(普段は6時閉館。入館は閉館の30分前まで)。
で、金曜日の午後6時に行ってきた。1時間あれば正倉院展と常設展を見て、人気のミュージアムショップ(記念品の販売所)にも立ち寄れるだろう、という計算だ。
果たして、待ち時間はゼロだった。初めはスイスイと回り、途中からは先客の群れと合流した。それでも、少し待てば最前列で見られる。
正倉院展は天平勝宝8年(756年)聖武天皇が崩御し、その49日に光明皇后が天皇の遺品約650点を東大寺大仏に献納したことに始まる。今年は1250年目の節目の年に当たるので、聖武天皇ゆかりの宝物がたくさん出ていた。
中でも私の目を引いたのは
紅牙撥鏤尺(こうげばちるのしゃく=彫刻された象牙のものさし)
http://www.narahaku.go.jp/exhib/2006toku/shosoin/shosoin-06.htm
緑瑠璃十二曲長坏(みどりるりのじゅうにきょくちょうはい=ガラス皿)
http://www.narahaku.go.jp/exhib/2006toku/shosoin/shosoin-10.htm
撥鏤(ばちる)は奈良の伝統技法として、現代に受け継がれている。
宝物には丁寧な解説がつき、裏面が見えるようにバックミラーのついたものや、現代語の注釈が添えられた文書もあって、とても親切な展示となっている。
ミュージアムショップでは、宝物の模様をあしらった手鏡やキーホルダー、ものさしなどが人気を集めていた。「奈良のうまいもの」の屋台も出ていた。常設展の仏像はさすがに見応えがあり、1時間はあっという間に過ぎた。
この写真は、東京駅の新幹線乗場付近だ(10/31撮影)。最近は交通機関やら旅行業者のPRが盛んになり、また同展への協力マスコミが朝日新聞から読売新聞に交代したことで、しきりに報道されるようになり、混雑が増した。
京都文化博物館(京都市中京区)は、午後7時半まで開いている(入館は7時まで)。だから、夜の定期観光バスのコースになっている。館内の飲食店(ろうじ店舗)は午後8時半まで営業していて、一般客で賑わっている。
正倉院展は奈良の秋を代表するイベントだ。扱うのが宝物なので、取り扱いや(宮内庁などの)許認可は大変だろうが、会期の延長や開館時間の延長はできないものか。
それが無理なら、例えば宝物のレプリカ(模造品)の展示と人気のミュージアムショップを備えた施設を近くに作れば、ゆっくり買物したい観覧者や、正倉院展を(混雑のため)諦めて帰る観光客への、せめてもの「おもてなし」になると思うのだが。
アジアにおける日本文化のアイデンティティにかかわる一大文化宝庫が秋にしか展示されないのは残念なことです。
開かれた皇室や日本の文化興隆の観点からも思い切って、年間通じて常設展示にするというのも検討してもらいたいものです。
修学旅行で東大寺や興福寺を見学しても正倉院宝物をパスしていくのはいかにももったいないことです。
ついでに奈良国立博物館新館を奈良県庁の建造物更新期に新築して、大英博物館に匹敵する一大博物館を作るというのはどうでしょう?
奈良県庁の場所柄不似合いな建物はいずれは何とかしなければなりませんし、官庁を建て替えるならあの文化・史蹟の一等地にある必要はありませんからね。
やや尖がった意見で失礼しました。(笑)
確かに将来的には、あの県庁建物は何とかしないと
いけませんね。
正倉院宝物に限っていうと、宝物には紙、布、皮革など
繊細なものが多いので、すべての展示は難しいでしょう。
しかし象牙、ガラス、木製品など、丈夫なものはあり
ますし、伝統工芸の技で精巧なレプリカを作ることも
可能です。そのような物を集め(ミュージアムショップ
も併設して)常設展示すれば、歴史学習の点からも、
有益でしょうね。
近鉄奈良駅ビルの「なら奈良館」や、平城宮跡資料館
などがピッタリだと思いますが。
9000点くらいあるそうですから中には常設可能なものも
あるでしょうし。
今年の正倉院展は、28万3505人と、過去最高だった
そうですね。聖武天皇の1250年忌で会期が3日間
延長されたことも効いたようです。
これだけの大イベントですが、ひと工夫して、奈良に来ら
れるもっと多くの方に親しんでいただきたいものです。