無期刑と終身刑の違いは何か?
言い方が違うだけで実は同じことのようだ。
無期懲役の囚人が仮出所することはあっても、それはあくまでも仮出所なのであって、常に保護観察下にあり、期限のない刑期は一生続くらしい。
外国での終身刑と訳される刑も絶対に出所させないというわけではなく、仮出所もあるようだ。
刑務所の医師の記述だったと思うのだが、どんなに長い刑期であっても期限付き懲役囚の表情と無期刑囚のそれとでは明らかな違いがあるというのを読んだことがある。
前者には希望が見てとれ、後者にはそれがなく一様に無気力な表情をしているというのだ。
ということを踏まえ前回の続きを書いてみたい。
日本の犯罪事件において、加害者と被害者の接点は裁判途中でさえあまりなく、判決後はほとんどなくなってしまう。
被害者の家族には、事件のことをすべて知りたいと熱心に裁判傍聴をする人も多くいるように思われる。
それでも、全容が明らかになることはありえない。
全容を明らかにできる体制ができていないからだ。
判決確定後のことも知らされない。
被害者を逆恨みした加害者が出所後に被害者を殺したということもあって、被害者に情報開示がなされるようになりつつはあるようだが・・・。
どんな殺人事件が起きても犯人が逮捕されて以後は警察、検察、マスコミ、裁判所皆一様に決まりきった動き方をする。
被害者の家族親族の声も誘導されたように一様な報道のされ方をする。
『何故こんなことが起きたのか?』『なぜ殺されなければならなかったのか犯人に聞きたい』
と多くの人が言うのに、それをただ報道するだけで、その声に答えるかたちには絶対にならないのが現状だ。
裁判に出廷した被告の様子は、証人として証言する被害者家族が被告に訴え問いかけたとしても、いつだって変わらない。
長い拘禁生活や予断に満ちた密室の取調べにより、必然的に一様な被告像にさせられてしまうのではないかとさえ思われる。
それを改善するにはどうしたら良いのだろう。
極端な意見かも知れないが、被害者家族は『何が起きたのかを正確に知りたい』のだから、加害者逮捕とともに、取調べの段階から加害者と接触させるべきなのだ。
もちろん、報復行動も新たな加害行動も防ぐ透明で強固な壁は必要だろうが、言葉を交わすべきなのではないだろうか。
殺人事件にまでは至らなかった事件でも被害者が望むなら、そうさせるべきではないだろうか。
『何故なのだ』と直接聞く権利はある筈ではないか、と思うのである。
もちろん、加害者が現行犯や、自首や、はっきりとした証拠があって、逮捕即犯行を認めた場合に限られるだろうけれど。
『可能性と未来』を書くつもりだったが、そこにすすむ前の段階で足踏みしてしまっている。
また今度にしたいと思う。
(まだもうちょっとつづく)
言い方が違うだけで実は同じことのようだ。
無期懲役の囚人が仮出所することはあっても、それはあくまでも仮出所なのであって、常に保護観察下にあり、期限のない刑期は一生続くらしい。
外国での終身刑と訳される刑も絶対に出所させないというわけではなく、仮出所もあるようだ。
刑務所の医師の記述だったと思うのだが、どんなに長い刑期であっても期限付き懲役囚の表情と無期刑囚のそれとでは明らかな違いがあるというのを読んだことがある。
前者には希望が見てとれ、後者にはそれがなく一様に無気力な表情をしているというのだ。
ということを踏まえ前回の続きを書いてみたい。
日本の犯罪事件において、加害者と被害者の接点は裁判途中でさえあまりなく、判決後はほとんどなくなってしまう。
被害者の家族には、事件のことをすべて知りたいと熱心に裁判傍聴をする人も多くいるように思われる。
それでも、全容が明らかになることはありえない。
全容を明らかにできる体制ができていないからだ。
判決確定後のことも知らされない。
被害者を逆恨みした加害者が出所後に被害者を殺したということもあって、被害者に情報開示がなされるようになりつつはあるようだが・・・。
どんな殺人事件が起きても犯人が逮捕されて以後は警察、検察、マスコミ、裁判所皆一様に決まりきった動き方をする。
被害者の家族親族の声も誘導されたように一様な報道のされ方をする。
『何故こんなことが起きたのか?』『なぜ殺されなければならなかったのか犯人に聞きたい』
と多くの人が言うのに、それをただ報道するだけで、その声に答えるかたちには絶対にならないのが現状だ。
裁判に出廷した被告の様子は、証人として証言する被害者家族が被告に訴え問いかけたとしても、いつだって変わらない。
長い拘禁生活や予断に満ちた密室の取調べにより、必然的に一様な被告像にさせられてしまうのではないかとさえ思われる。
それを改善するにはどうしたら良いのだろう。
極端な意見かも知れないが、被害者家族は『何が起きたのかを正確に知りたい』のだから、加害者逮捕とともに、取調べの段階から加害者と接触させるべきなのだ。
もちろん、報復行動も新たな加害行動も防ぐ透明で強固な壁は必要だろうが、言葉を交わすべきなのではないだろうか。
殺人事件にまでは至らなかった事件でも被害者が望むなら、そうさせるべきではないだろうか。
『何故なのだ』と直接聞く権利はある筈ではないか、と思うのである。
もちろん、加害者が現行犯や、自首や、はっきりとした証拠があって、逮捕即犯行を認めた場合に限られるだろうけれど。
『可能性と未来』を書くつもりだったが、そこにすすむ前の段階で足踏みしてしまっている。
また今度にしたいと思う。
(まだもうちょっとつづく)