◎ユーザーの甘えとメーカーの驕り
間が悪ければ思いがけない事故は起きる。いわゆるヒヤリ・ハットでも、自分のせいにする人もいれば、先ずは他人(外部要因)のせいにする人もいる。プリウスの空走感にしても、パニックになったり事故を起こす程のゆとりのない運転をしたユーザーが悪い。空走感にパニックとなり、ブレーキも踏み込まずにハンドルから手を離し身体を縮めて目をつぶった運転者でもいたのだろうか。
メーカーにしてみれば『画期的な車なのだから、今までの車と違うことにユーザーは馴れなければならない・・・』というところだろう。ブレーキ問題の原因を説明したトヨタ常務のコメントはメカニズムに関してだけだったのだろうか。マスコミが取り上げたのがその部分だけだったのだろうか。 マスコミは彼が言った「お客様の感覚と車両の挙動のずれによる違和感」というセンテンスにメーカーの驕りをみて、そこだけを強調するのだろう。
先日あるテレビ番組で、アメリカでの貨物列車の暴走脱線事故を取り上げていた。その原因は貨物重量の過小評価だった。運転士は列車の総重量とスピードと勾配から回生ブレーキのタイミングを計るのだが、回生ブレーキが効かなくなり、機械的ブレーキも効かない条件がそろっての事故だったという。
海上輸送コンテナを引くトレーラーの横転事故が頻繁に起きて問題になっている。コンテナの中は重量配分がきちんとなされているとは限らず、運転手は中味の状態を知らされずに牽引しているのが原因の一つのようだ。それに何より、牽引車と披牽引車が一点でしか繋がれていないからよじれに弱い。というようなことをNHKのクローズアップ現代でやっていた。
JR福知山線脱線事故の直接原因は運転士のスピード出しすぎだった。列車も飛行機もバスもトレーラーも道路上のあらゆる車輌も、ほとんど人一人の運転技術にまかされているというのは、とても恐ろしいことだと今更ながら思う。無謀運転やメカの暴走を食い止めるセンサーが、技術革新の日々なされている現今でさえ、はりめぐらされていないということに驚いてしまう。 つづく
間が悪ければ思いがけない事故は起きる。いわゆるヒヤリ・ハットでも、自分のせいにする人もいれば、先ずは他人(外部要因)のせいにする人もいる。プリウスの空走感にしても、パニックになったり事故を起こす程のゆとりのない運転をしたユーザーが悪い。空走感にパニックとなり、ブレーキも踏み込まずにハンドルから手を離し身体を縮めて目をつぶった運転者でもいたのだろうか。
メーカーにしてみれば『画期的な車なのだから、今までの車と違うことにユーザーは馴れなければならない・・・』というところだろう。ブレーキ問題の原因を説明したトヨタ常務のコメントはメカニズムに関してだけだったのだろうか。マスコミが取り上げたのがその部分だけだったのだろうか。 マスコミは彼が言った「お客様の感覚と車両の挙動のずれによる違和感」というセンテンスにメーカーの驕りをみて、そこだけを強調するのだろう。
先日あるテレビ番組で、アメリカでの貨物列車の暴走脱線事故を取り上げていた。その原因は貨物重量の過小評価だった。運転士は列車の総重量とスピードと勾配から回生ブレーキのタイミングを計るのだが、回生ブレーキが効かなくなり、機械的ブレーキも効かない条件がそろっての事故だったという。
海上輸送コンテナを引くトレーラーの横転事故が頻繁に起きて問題になっている。コンテナの中は重量配分がきちんとなされているとは限らず、運転手は中味の状態を知らされずに牽引しているのが原因の一つのようだ。それに何より、牽引車と披牽引車が一点でしか繋がれていないからよじれに弱い。というようなことをNHKのクローズアップ現代でやっていた。
JR福知山線脱線事故の直接原因は運転士のスピード出しすぎだった。列車も飛行機もバスもトレーラーも道路上のあらゆる車輌も、ほとんど人一人の運転技術にまかされているというのは、とても恐ろしいことだと今更ながら思う。無謀運転やメカの暴走を食い止めるセンサーが、技術革新の日々なされている現今でさえ、はりめぐらされていないということに驚いてしまう。 つづく