
じつを言えば、例のように植木鉢の水抜き穴から根を大地に下ろして生きのびていたのだ。ラベンダーは草のように見せているが本当は木だ。背伸びはしないで曲がりくねり、古木の風情なのに、その枯れ木風の幹から草としか思われない枝を生やして花を付ける。
水抜き穴から出た根を切り、これでは根付かないだろうと心配になるほど古木をポキポキと折り、根も短くまとめてから移植した。負い目のように気に掛かり、せっせと水遣りしたら、青々した茎が沢山伸びて花を咲かせている。
白いパネルを置き雑然とする背景を遮断した。モニターだけ見ればスタジオで撮る気分。大きさも配列も全く違うけれど、拡大画像の花を観ると、紫色だから桐の花を思い出した。このように書いてから、アレ違ったかなと思った。桐はラッパ型だから、似ている感じで言うならホトケノザ辺りだ。こういうタイプの点対称ではなく線対称の花は、野草の小さな花によくある。花の形で分別するならキンギョソウ型の花とでも言うのだろうか。