鳥瞰ニュース

空にいるような軽い気分で・・・

身の回りの生き物のこと ⑯クマゼミ

2013年07月27日 20時22分53秒 | 身の回りの生き物のこと
近頃クマゼミの合唱がかまびすしい。あれは自然に鳴き声を合わせるのだろうか。それで思い出したことを一つ。バラバラに動いていた何十台ものメトロノームが次第に揃っていって、ついには完全同期状態になって軍隊の行進みたいになるのをYouTubeで観た。あれは心臓の筋肉細胞が統制された拍動をするのと同じしくみなのだろうか。

ウチの小さな庭でもセミの殻を見るようになった。毎年だいたい10匹ほど羽化していく。堅く踏みしめた地面にも、野菜を作っている畝にもポコンと直径2センチ弱の穴があく。朝早くまだ飛べないクマゼミとそいつの殻を見つけたので、なだめすかして撮ってみた。脱ぎたてのセミヌード。透けた布はトンボの羽にたとえられるけれど、クマゼミの羽だって、こうして観るとステンドグラスみたいでたいしたものだ。

並べてみて改めて理解するのだが、幼虫は吻が尖っている。前の肢2本は地中を掘るためギザギザの棘が付いていて、体はコロンとしている。殻を脱いだら吻は平たくなり、その分ひたい(?)が大きく広がって目と目が離れるようだ。小さく畳んだ羽が大きくのびて広がるのは、定点カメラの早や回し映像で観てみたいものだ。

子どもの頃は、セミの抜け殻を見つけると、割れた背中から見えている白い筋を食べたものだ。腹の足しにはならないし、何故なのかは解らない。どこにでもいるアブラゼミをつかまえると、羽根を千切って飛べなくして、近所で飼われていた大きい鯉に投げ与えたものだった。鯉にひと呑みされる蝉を観てゾクリとさせられる感覚が忘れられない。

コメント (6)
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