エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

美しかったオオルリ

2010-05-02 | 自然観察


朝のうちに手紙を出しにポストへ、二人とも付いてきた。短大で自転車乗りとキャッチボールだ。
5連休の初日だが、ママはお勤め、爺と婆は忙しい。
例のサクラの枝の蛾の卵が気になっていたから、孫たちの要望にこたえることにした。
 案の定、卵は孵化していた。ようやく見つけた。1mmほどの幼虫らしきものが、開いたサクラの花粉に付いていた。卵の数の割には、極端に少ない。
この分だと、成虫まで育つ幼虫は皆無ではないだろうか。たぶん、ほとんどが昨夜の風雨に落ちてしまったのではないだろうか。

 【ようやく孵化】

【孵化した幼虫】

天気予報では今日から晴れの日が続き、気温も上がるという。でも、朝の風はまだ冷たかった。
 家に戻り、一人で里山へ出かけた。この前までつぼみだった、ダンコウバイやクロモジ、そして、できれば春のチョウをと思った。

【ダンコウバイ】


【クロモジ】


 いつもの山の際のフィールドが昨年秋から側溝の改修で破壊されてしまった。
里山の貴重な小川が、コンクリートの側溝に変わり、付近の林が壊滅状態だ。トラックが入り、土留めの仕上げをやっていた。
 ここは、オオシオカラトンボやオニヤンマ、ミズナラの大木にはいつもクワガタやルリタテハが来ていた。また、秋遅くまで、ヒメアカタテハやシータテハがよく来る場所だった。 春先に乱舞していたキチョウも打撃を受けたろう。残念だった。

 いつものコースをたどって、磐梯山麓へ。
 チョウはまだ早いようだった。ルリシジミを見かけただけだった。道端に、久しぶりにエゾタンポポが咲いていた。

【エゾタンポポ】


 ウグイスの鳴く桃源郷のイメージに、突然鮮やかな瑠璃色の鳥が飛んできた。久しぶりに見るオオルリだった。枝にとまったオオルリは、静かに4,5メートルくらいまで近寄ったが、しばらくじっとして逃げなかった。300mmmの望遠で何枚もシャターを切った。カメラの画素数が小さいのが残念だったが、約2時間の春の里山散策に、こんな美しい鳥にあえて幸運に思えた。

【オオルリ ♂】


帰り道、会津村の裏から慈母観音を拝んだ。
【会津村 会津慈母観音】

  (2010.5.1)