透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

再度食料自給率の回復について考えるの巻

2008-03-09 | A あれこれ
 先日紹介した法政大学教授の田中優子さんの論説にも取り上げられていますが日本のフードマイレージ(食料輸入量(重量)× 輸出国から日本までの輸送距離の総和)が世界一になったそうです。確かにスーパーで食品を手にとって表示を確認すると肉や魚をはじめとしてはるか遠くの国からの輸入品が少なくありません。

ネットで調べて2000年の1人当たりのフードマイレージが日本は4,000tkm、アメリカは500tkmだということが分かりました。この値が大きければ大きい程地球環境に負荷を与えているということです。

田中さんはこのことについて**日本人が他のどの国民より、毎日の食事で環境をを汚染しているという意味である。**とストレートに書いています。

地球環境汚染防止という観点からあるいは食の安全という観点からも「食料自給率の回復」を図らなければならないというわけですね。そうして輸送に伴うエネルギー消費、環境汚染を少しでも減らそうというわけなんです。

そのためには主食のコメの消費を増やすことを考えるのが自然でしょう。1965年に一人当り約9.3kg/月だったコメの消費量が2006年には約4.9kg/月まで減っています。この40年間で消費量が半分になったんですね。

主食の大半がコメだった40年前に戻せば、そうコメと魚というかつての食生活へUターンすれば自給率はかなり(一説には70%くらいに)回復するというのですが・・・。朝はご飯に味噌汁、おっと大豆は100%近くが輸入品ですね。

食料を輸入に頼っている日本はかなり危うい・・・。この際国防費を農業につぎ込もう!? などという珍提案(いやいや30年もすれば至極まっとうな提案になるかも)をして今回はオシマイ。

キリンプラザ大阪 ふたたび

2008-03-09 | A あれこれ



 NHK教育テレビの「新日曜美術館」で「KPO キリンプラザ大阪」が取り上げられました。やはりこの建築は既に売却されていて取り壊しが決まっていると番組内でも報じられました。1987年に大阪の繁華街にオープンして以来ここは日本の現代アートを発信し続けた場所だったんですね。

「KPOアワード」、キリンが支援しつづけたジャンルを問わない現代アートのコンペティションによって多くの新しい才能が見いだされました。

残念なことに社会状況の変化に伴って企業がアートを支援することに制約が生じてきたことや一つの時代を創り終えたという総括によって、20年近く続いた活動に終止符が打たれてキリンプラザは昨年閉館したとのことです。

番組にゲスト出演していたヤノベケンジさんの一連のロボット作品は現代社会の歪みを鋭く突いていますが、彼はKPOアワードの第1回グランプリ受賞者だったんですね。

キリンプラザが日本の現代アートに新風を吹き込む活動をしているということは知っていましたが、具体的な内容は知りませんでした。今朝(0309)放送された番組でその概要を知ることができました。

スポーツイベント支援は盛んに行われます、テレビ中継されれば即企業の宣伝になりますから。それに比べると芸術活動支援は地味です。でも企業イメージはよくなりますよね。

芸術家達が夢を見ることができた場所、キリンプラザの閉館は残念です。

ドライからラガーへ!