安曇野市三郷明盛一日市場(ひといちば)東村の御柱 撮影20120104
道祖神、陽根石、大黒様
■ 集落の路傍に祀られている道祖神は邪悪なものを集落内に入れず、さえぎる神様とされていた(塞の神)。手元の資料(*1)には道祖神は古代中国の思想―道教から発生したものだと書かれていて、わが国に伝わると神道や仏教、俗信と融合して民衆に次第に浸透して、厄除け、五穀豊穣、生産、安産を祈願する神と見立てて祀ったものだとある。要するに道祖神はオールマイティな神様で庶民のどんな願いも叶えてくれるというわけだ。
さて、道祖神脇に建てられている御柱だが、これは降神の目印だと聞いたことがある。道祖神の所在が分かるように建てるというのだ。新しい神様が御柱を目印にして降りてくる・・・。そして三九郎(どんど焼き、道祖神火祭りなど)は、災厄を焼き払って、新年を祝い、諸々のことを祈念する行事だが、 昇神のためという意味もあるのかもしれない。煙と共に役目を終えた古い(と言っていいのかどうか)神様が昇っていく・・・。松本平にはこの行事がきちんと継承されている集落が少なくない。
この正月行事に詳しい友人に近々話を聞きたいと思う。
この御柱は子孫繁栄の願いをストレートに表現している。
そういえばこんな道祖神もある。→ 過去ログ
*1 『道祖神』 降旗勝次編 榑沼光長撮影/鹿島出版会 昭和50年8月発行