透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

正月の伝統行事 御柱 その2

2012-01-04 | B 石神・石仏


安曇野市三郷明盛一日市場(ひといちば)東村の御柱 撮影20120104


道祖神、陽根石、大黒様

 集落の路傍に祀られている道祖神は邪悪なものを集落内に入れず、さえぎる神様とされていた(塞の神)。手元の資料(*1)には道祖神は古代中国の思想―道教から発生したものだと書かれていて、わが国に伝わると神道や仏教、俗信と融合して民衆に次第に浸透して、厄除け、五穀豊穣、生産、安産を祈願する神と見立てて祀ったものだとある。要するに道祖神はオールマイティな神様で庶民のどんな願いも叶えてくれるというわけだ。

さて、道祖神脇に建てられている御柱だが、これは降神の目印だと聞いたことがある。道祖神の所在が分かるように建てるというのだ。新しい神様が御柱を目印にして降りてくる・・・。そして三九郎(どんど焼き、道祖神火祭りなど)は、災厄を焼き払って、新年を祝い、諸々のことを祈念する行事だが、 昇神のためという意味もあるのかもしれない。煙と共に役目を終えた古い(と言っていいのかどうか)神様が昇っていく・・・。松本平にはこの行事がきちんと継承されている集落が少なくない。

この正月行事に詳しい友人に近々話を聞きたいと思う。 



この御柱は子孫繁栄の願いをストレートに表現している。

そういえばこんな道祖神もある。→ 過去ログ


*1 『道祖神』 降旗勝次編 榑沼光長撮影/鹿島出版会 昭和50年8月発行


正月の伝統行事 御柱 その1

2012-01-04 | B 石神・石仏


安曇野市三郷(旧三郷村)北小倉にて3基の御柱を撮影しました。 20120103


赤い丸の日天(にってん)と白い月形の月天(がってん)

 安曇野や松本地方ではこのような正月の伝統行事が継承されています。過去ログ

日天、月天。姿・形が示す通り、太陽と月を神格化したものです。安曇野市三郷北小倉地区では元日、日の出と共に地域の人たちの手によって御柱が建てられます。道祖神の火祭り(野沢温泉村の火祭りは全国的に有名)とこの御柱とは関係があるといわれています(御柱は道祖神のすぐ近くに建てられます)。

このことを詳細に調べた友人に近日中に会って話を聞く予定です。この地区に住む同僚にも話を聞いてみます。内容をまとめて後日追記します。今日はとりあえず写真のみアップしておきます。












御柱の後方に注連縄を飾った道祖神が写っています。



237 電柱・電線が邪魔

2012-01-04 | A 火の見櫓っておもしろい

 
237 安曇野市三郷楡の火の見櫓(楡公民館のすぐ近く) 撮影20120103

■ 左後方の白い外壁の住宅のような外観の建物が楡公民館です。その手前にちらっと道祖神が写っています。



火の見櫓の写真を撮るとき、電柱や電線が邪魔なことがよくあります。火の見櫓も電柱も道路沿いに立っていますから、撮る方向によっては重なってしまうんですよね。うまい具合に別の方向から撮ることができればいいのですが・・・。



すっかり雪化粧した常念岳をバックに写真を撮ろうとすると電柱とぴったり重なってしまって・・・。すっきりしているはずの櫓がゴチャゴチャしてしまい、全く美しくありません。

電柱・電線 邪魔!