■ 小県郡青木村と聞いてもピンとこない。私はそうだった。名前は聞いたことはあるけれど一体どのあたりに在るんだろう・・・。上田市に境を接する村で別所温泉にも近いと書けば、長野県在住の方なら地図上におよその位置を落とすことができるかもしれない。その青木村で見かけた「火の見櫓」。
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確かに半鐘が吊るしてあって、消防信号板も設置してあるから火の見櫓として間違いないだろうが、より正確に捉えるならば、これは消火ホース乾燥塔であって、そこに半鐘と消防信号板を設置した、ということになろう。
消火ホースを引き上げるための滑車
だが、本来の用途が何であれ、このようなものは火の見櫓としてよいだろう。半鐘を吊るしてはあるがホース乾燥塔だとしたら、例えば送電鉄塔に見張り台を設置し、半鐘を吊るして火の見櫓に用途転用されたものでも火の見櫓にあらず、ということになるのではないだろうか。
この辺りのことについては先日、友人と語り合った。どのようなことをもとに、つまり判断の材料として、ものの認識をするか、というなかなか難しい問題だ。