透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

「阪急電車」有川浩

2012-09-30 | A 読書日記




 以前、Mさんから借りて読んだ有川浩の『阪急電車』を文庫(幻冬舎文庫)で再読した。阪急電車今津線の車内が主な舞台のものがたり。

征志が図書館で時々見かける女性はどうやら好みの作家や興味の傾向が似ているらしい。ある日その女性が電車で征志の隣に座った・・・。彼女は征志の好みのタイプだった。さあ、恋ものがたりの始まり始まり。それから次から次へと人と人とのものがたりが繋がっていって・・・。

で、ラスト。

**「そんですり合ったかなーって思ったところで結婚したらええ感じやと思わへん?」
ユキは俯いて征志の手をぎゅっと握った。
「いい部屋が見つかるといいね」
ユキが答えた声に発車のアナウンスが重なり、征志からもユキの手を握り返した。**(258頁)

連作短編集のように、ものがたりをいくつも繋げていくという構成を採った「長編」小説。



348 安曇野市穂高の火の見櫓

2012-09-30 | A 火の見櫓っておもしろい

 
348

安曇野市穂高柏原の火の見櫓  撮影120929

姿形の整った火の見櫓だ。見張り台と踊り場の大きさのバランスも好い。踊り場の位置が少し高過ぎるか。





脚部の構成も好い。アーチの形も好ましい。唯一減点対象はトラスが脚元まで達していないこと。

1 櫓のプロポーション ★★★★
2 屋根・見張り台の美しさ ★★★★★ 
3 脚の美しさ ★★★★

かなりの高評価。