■ 書名に惹かれて買い求めた『和辻哲郎 建築と風土』三嶋輝夫(ちくま新書2022年)を読み終えた。
和辻哲郎の著書『風土』(岩波書店 *1)と『古寺巡礼』(岩波文庫)は建築を学ぶ者の必読書と言われていた。『和辻哲郎 建築と風土』で著者はこの2冊の他に『イタリア古寺巡礼』『故国の妻へ』と桂離宮論(内1冊は『桂離宮 様式の背後を探る』中公文庫)を読み解いている。和辻哲郎がどのように建築に迫り、どのように捉えているのかが解る。
和辻哲郎の美的感性、観察力、洞察力はすごい。多用されている引用文を読んで、『風土』『古寺巡礼』『桂離宮 様式の背後を探る』を再読したくなった。
*1 岩波文庫にも収録されている。