■ 地球を宇宙船に見立てて『宇宙船地球号操縦マニュアル』(*1)を著したバックミンスター・フラー。
フラーの見立てに倣えばぼくたちは宇宙船地球号の搭乗者。この宇宙船の警報ランプがいくつも点灯している、もう何年も何年も前から。警報ランプの点灯に搭乗者たちは気がついてはいるものの、無視し続けてきた。結果、宇宙船地球号は今や修復不可能なほど傷ついている。船体損傷、船内の温度上昇、船内の空気汚染等々。これらのトラブルは全て搭乗者が引き起こしたものだ。
ここで話が飛ぶ。
今朝(16日)の信濃毎日新聞にこの見出しの記事が載っていた。国立国際医療研究センターのチームの研究によると新型コロナウイルスワクチン(記事ではファイザー社のワクチン)が変異株に対して効果が大幅に落ちる恐れがあり、ワクチン接種によって体内にできた免疫を回避する新しい変異株が出現する可能性もあるそうだ。ワクチンの効果を示す指標の一つである「中和活性」の値がアルファ株(イギリス株)とデルタ株(インド株)で1/2程度、ベータ株(南アフリカ株)だと1/3以下になったと記事は伝えている。このようなことはインフルエンザワクチンで既に知られている。
とんでもないウイルスを人類に遭遇させた創造主は人類に対し本気で怒っている。これは人類への最後の警告かもしれない、地球号の警報を無視し続ける人類への。まあ、これはぼくの杞憂だが・・・。
*1 手元にあるこの本の邦題は『宇宙船「地球」号 フラー人類の行方を語る』(ダイヤモンド社1972年)。なお原題は「Operating Manual for Spaceship EARTH」。1977年4月に読んだ。