647 秋のフォトアルバム 火の見櫓のある風景 茅野市金沢木舟にて 撮影日160924
茅野市宮川西茅野にて 撮影日160924
◎ 火の見櫓には下水道のマンホール蓋よりこちら、防火貯水槽蓋の方が相応しいかもしれない。カテゴリーを「地面の蓋」にしたのは、マンホール蓋だけでなくいろんな蓋に注目したいから(発散的人間の悲しき?性)。
はしご車の廻りのドットはランダム配置?それとも何か意味があるのだろうか・・・。
069
蓋と、火の見と、それから私、
みんなちがって、みんないい。
茅野市金沢木舟にて 撮影日160924
茅野市の市章は「チノ」をデザインしている。現地でマンホール蓋の市章を見て、仮面の女神(国宝)に似ていると思った。調べてみると、市章の制定は1958年(昭和33年)で、仮面の女神が出土したのが2000年(平成12年)。したがって似ているのは偶然。
仮面の女神(過去ログ)
646 火の見櫓のある風景 撮影日160924
構成部材のすべてがシャキリ~ンとしていて見ていて実に気持ちが良い。このような端正なデザインは私の好み。 几帳面な人がつくったのではないだろうか。
手すりに正方形を割り付けて内接する円を入れている。その下のハートを逆さにしたような形もピシッと正確に作ってある。見張り台の四隅を支えている方杖のカーブも良い。
踊り場のあっさり・シンプルな構成も好い。脚部にアーチ部材が無いことも気にならない。これはこれで統一感があり、まとまっている。
見張り台見上げ。
前稿のマンホール蓋の背景の火の見櫓。富士見町にはまだまだ見ていない火の見櫓が何基もある。今回はマンホール蓋巡り、次回は火の見櫓巡りで出かけたい。
◎ 原村から諏訪郡富士見町へ移動。
富士見町立沢 撮影日160924
マンホール蓋と火の見櫓のある風景
富士見町のマンホール蓋には町の花・すずらんと町章を配している。富士見町のホームページによるとこの町章は「フジミ」を図案化したものだという。このことを知ってからだとフジミだと分かる。
上水道の止水栓 いつでもうまい水
諏訪郡原村のマンホール蓋 撮影日160924
◎ 蓋の中央に村章、周りにミヤマシロチョウを配している。濃いピンクと青の配色がきれい。
ミヤマシロチョウは生育域が北アルプス、八ヶ岳、浅間山系と限定的で絶滅が危惧されている。
火の見櫓を背景にマンホール蓋を撮るという試み。原村では「貫通型」というシュールな火の見櫓(050)を背景にカラー蓋を撮ることができた。
『いかめしの丸かじり』東海林さだお/文春文庫
■ 東海林さだおさんの「丸かじり」シリーズを全巻通読するほど熱心な読者ではないが、既に何巻か読んだ。
書店でこの文庫を買い求め、一気読みした。観察力に優れた人だと読むたびに思う。料理そのものを鋭く観察し、一般人がおよそ気がつかないこと、いや気にもしないことを指摘したりする。それを読んで、へ~、そんなこと知らなかった、となる。最近では、なるとの周囲のミゾの数が16だということをこのシリーズを読んで知った。
東海林さんは人間観察も鋭い。
**居酒屋に二人で入ってきて、とりあえずビールということになり、ビールが来ると片っぽうが、
「まあまあ、ひとつ」
と言いつついち速くビンを取りあげ、もう片っぽうが、
「いやいや、これは」
とコップを差し出す。**(「まあまあ、ひとつ」52頁)
確かに、よく見かける光景だ(といっても頻繁に居酒屋で飲んでいるわけではないので、一般的なイメージとしての同感というか、同意)。
東海林さんはここで考える、「まあまあ、ひとつ」の「まあまあ」とは何か、「ひとつ」とは何かと。その答えを示した後、「「いやいや、これは」についても考える。
「ビール、つぎます」
「ハイ、受けます」では確かに変だな・・・。
東海林さんならダムカレーについてどんな考察をするだろう、食べている人をどのように見るだろう。読んでいてふと気になった。
「パンの耳の丸かじり」も以前読んだ。
■ 去年(2015年)の1月に中学の同級生9人で奈良旅行をした(33会の奈良旅行)。中学2年、3年の時に偶々同級生だっただけなのに、いまだに交流が続いている。33会という名前は3年3組だったことに因る。
来年のことを書くと鬼に笑われそうだが、まあ、いいか、1月21、22日に大阪旅行を予定している。行き先はお盆の飲み会で決まった。その時私は入院中で参加できなかったから、どのような経緯で大阪に決まったのか分からない。行き先はどこでもみんなで楽しい旅行ができればそれで良いと思っている。
大阪と聞いて浮かぶのは、ええと・・・、あべのハルカス、通天閣、USJだっけ?、なんばグランド花月、大阪城、あと、どこかあったかな。
東京には年に数回行くから、都内の観光スポットの位置関係は分かるけれど、大阪のことは全く分からない。上に挙げたスポットがどこにあるのか・・・。私の脳内JPSの大阪は全く空白状態で、新幹線の大阪駅から、どのように行けばよいのか全く分からない。一昨年、大阪で一泊しているが、その時は観光バスで移動したこともあり、地理的な情報は得ていない。
旅行はまだ先だから、時々大阪の地図を見て、それぞれの観光スポットの場所を調べることにする。で、脳内JPSに大阪を加える。
その前にみんながどこに行きたいのか、希望を聞かなくては。おじちゃんたちはともかく、おばちゃんたちの希望を。 旅行は下調べの時も楽しい(過去ログ)。
ハレルヤ 花が散っても
ハレルヤ 風のせいじゃない
ハレルヤ 沈む夕陽は
ハレルヤ 止められない
愛されたくて 愛したんじゃない
燃える想いを あなたに
ぶっつけただけなの
帰らぬ あなたの夢が
今夜も 私を泣かす
愛されたくて 愛したんじゃない
燃える想いを あなたに
ぶっつけただけなの
夜空に 祈りを込めて
あなたの 名前を呼ぶの
■ NHKのラジオ深夜便、朝4時過ぎからの「明日へのことば」というコーナーで作詞家・作家のなかにし礼さんへのインタビューを放送していました。その中でなかにしさんは黛ジュンのデビュー曲「恋のハレルヤ」の歌詞について、若いときの乏しい恋愛体験では作れないということが前作(タイトルは忘れました)の反省から分かり、戦争体験を恋歌に置き換えたということを明かしていました。
燃える思いを あなたに ぶっつけただけなの この「あなた」とは国家、日本のことと理解してよさそうです。歌詞の根っこにあったのは戦争体験だったんですね。
満州生まれのなかにしさんは終戦後、家族とともに命からがら日本に引き揚げてきたそうですが、その壮絶な体験が作詞家としての原点なんですね。
この「恋のハレルヤ」を作詞したことで作詞家なかにし礼が誕生した、こんな風に語っていました。作詞工場ができたとも語っていたように思います。
黛ジュンの曲では「天使の誘惑」が好きですが、この歌の作詞もなかにし礼さんだとは今まで知りませんでした。
* 本稿には私の記憶違いから正確でない記述があるかもしれません。
■ 『虹の岬』辻井 喬/中公文庫は10年ぶりの再読だったが、『海辺の光景』安岡章太郎/新潮文庫は40年ぶりの再読。ちなみにこの本の定価は200円。
本はいい。手元にありさえすればたとえ何十年ぶりであろうと、手にして読み始めることができるから。「海辺」はうみべではなく、かいへんと読むことは覚えていた。
昨日(20日)この本を書店の新潮文庫のコーナーに見つけることができた。やはり名作は残る。カバーのデザインは変わり、タイトルの「海辺」をかいへんとは読んでもらえないらしく、ルビがふってあった。
今週後半の休日に読もうと思う。
カバー裏面のこの小説の紹介文を載せておく。**海辺の精神病院に信太郎は父とともに入院中の母を見舞う。彼は西日のあたる病室に泊まりこんで、母が死ぬまで九日間看病する・・・。戦後の一家の窮乏した生活を回想風に語り、単調な時の動きの繰返しと、その果てにある母の死を虚無的な心象風景の中に捉えて、戦後最高の文学的達成の一つといわれる表題作。**
実に暗いトーンの小説だったことは今でも覚えている。私は暗くなんとも切ない小説に惹かれる・・・。
「忘却の河」然り。過去ログ
諸々のみ佛の中の伎芸天何のえにしぞわれを見たまふ (*1、*2)
この短歌の作者である歌人川田 順と彼の弟子で大学教授夫人森祥子(こちらは仮名)との道ならぬ「大人の恋」の軌跡。辻井喬の『虹の岬』/中公文庫、10年ぶりの再読(過去ログ)。
川田 順は住友本社総理事の座を目前に辞任した一代の歌人。森祥子は17歳で母親の薦めで大学教授のもとに嫁ぎ、3人の子どもがいる平凡な主婦。ふたりは運命的な出会いをしてしまった・・・。
川田 順は斉藤茂吉とも交流があって、祥子と結婚した後、ふたりで強羅の別荘に茂吉を訪ねるところも出てくる。**「男同士の話ばかりしていても奥さんは退屈でしょう、息子に案内させますから、この近くを少し御覧になりませんか、公園も見晴し台もあります」**(266頁)と茂吉は散策を薦める。この息子とは茂吉の次男、北杜夫のこと。
物語の本筋とは関係ないが、北杜夫(*3)のファンとして、「へ~、こんなことがあったんだ」と思った。
秋篠寺本堂(旧講堂)撮影20131116
*1 秋篠寺の歌碑の除幕式のことが小説の終盤に出てくる。
*2 伎芸天 過去ログ
*3 北杜夫の「木霊」も人妻との恋の物語 過去ログ
■ 休みだ、雨だ、映画を観よう ということで「三大怪獣 地球最大の決戦」のDVDを借りてきて観た。
1964(昭和39)年、先の東京オリンピックの年に公開されたゴジラ映画だが、私は子どもの頃にこの映画を観ている。ゴジラは子どもと子どもの心を持ち続けている大人のための娯楽映画だ。
地球三大怪獣ゴジラ・ラドン・モスラが力を合わせて富士山麓で宇宙怪獣キングギドラと戦い、ついにキングギドラを追い払って地球を滅亡の危機から救うというシンプルなストーリー。
キングギドラは黒部ダム近くの峡谷に落下した隕石から生まれるが、そのシーンは衝撃的。キングギドラには金星の高度な文明を5000年前に完全に滅ぼし、金星を死の星にしてしまったという「過去」がある。金星人の末裔ということになるサルノ女王が、この映画のドラマ的要素の主人公。このあたりの奇想天外な設定に突っ込み無用。
ラドンは阿蘇山の火口から出現し、モスラはザ・ピーナッツ演ずる双子の小美人がインファント島から呼びよせる。ゴジラは生まれた経緯からして当然海から出現。
キングギドラは八岐大蛇(やまたのおろち)から想を得たらしいが、なかなか優れた造形の怪獣だと思う。
松本城の天守閣の瓦が飛散するシーンは覚えていた。松本城で彼らが激しく戦ったとばかり思っていたが、記憶違いだった。松本城の直上を飛翔するキングギドラの風圧で瓦が飛んだのだ。
*****
火の見櫓が映し出される。 **お知らせします。ゴジラとラドンは箱根方面より富士山麓に向かう公算が大きくなりました。いつでも避難できるよう、準備してください。**という放送がこの火の見櫓のスピーカーから流れる。
富士山近くの集落の住民が避難するが映し出される。茅葺きの民家が点在する山の斜面の集落が実に美しい。昭和30年代にはこんな風景が全国で見られたのだ。
半鐘の音が聞こえている。住民に避難を促すために連打しているのだ。消防団員が半鐘を叩くシーンがあれば最高だったのに・・・。
映画っておもしろい。
* 懐かしき「妖星ゴラス」も本作と同じ本多猪四郎監督の作品
1 そばカフェ水舎 151127
2 根橋屋 151128
3 からさわ亭 151210
4 そば幸 151218
5 水舎本店 160105
6 かみじょう 160225
7 まるなか食堂 160325
8 山法師 160528
9 からさわ屋 160730
10 水舎アイシティ21店 160918
**人類はなぜ、食べ物としての材料を、わざわざ長っ細くして食べようとするのか**(41頁) 東海林さだおさんは『レバ刺しの丸かじり』文春文庫に収録されている「蕎麦のズルズル」でこのように書いています。蕎麦掻きやクレープ、韓国のチヂミなどカタマリの食べ物もあるのに、なんでわざわざ? というわけです。わざわざ手間ひまをかける理由は??
東海林さんは一生懸命考えた理由を示していますが(ここにはあえて書きません)、最後にその理由が整合性に欠けることに自ら気がついて**勉強して出直してまいります。**と結んでいます。
なぜ世界中の人びとは細長~い麺類を食べるのでしょうか。
私は麺類が好きですが、その理由を考えたことなどありませんでした。なぜ好きなんだろう・・・、何が好いのだろう・・・。
■ 山形村のそば屋で提供している「やまっちそば」、全10店制覇(*1)。制覇などという大げさな表現はどうかな、全10店のやまっちそばを食べ終えた。 最後は水舎アイシティ21店。アイシティ21は松本市の隣、山形村にあるショッピングセンター。ここのシネコンで年4、5本映画を観ている。
やまっちそばの約束ごとを復習しておこう。
一 そばは手打ちであること
一 麺状に切った山形村産の長芋を付けること
一 2種類以上の薬味を付けること
一 温・冷は問わないが、冷麺はぶっかけで食べられるよう、皿そばとすること
村内唐沢そば集落のそば屋はそばもおばちゃんたちの接客も田舎風だが、さすがにこの店のやまっちそばは、ちょっと気どった感じ。但し、おばちゃんの接客は他店と同様田舎風。味はいかにもデパート内のそば店、といった感じ。そのような先入観があるからだろうが。
石挽き蕎麦 水舎アイシティ21店:長野県東筑摩郡山形村 アイシティ21内
やまっちそば:1227円(税込み)とやや高め。
*1 手元のチラシではやまっちそば提供店は10店だが、最新情報では11店。水舎別館と水舎本店を別に扱っている。