透明タペストリー

本や建築、火の見櫓、マンホール蓋など様々なものを素材に織り上げるタペストリー

本がない人生なんて考えられない

2019-08-18 | A 読書日記



 昨日(17日)の信濃毎日新聞にこんな見出しの記事が載っていた。

女優の芦田愛菜ちゃん、彼女はもう15歳で中学3年生とのことだから、愛菜さんと書かなくてはいけないかな、愛菜さんが本への思いをつづったエッセー集を出版したとのこと(『まなの本棚』小学館)。

記事によると、愛菜さんは年間約100冊の本を読むそうだ。年間約100冊ということは、月8冊、週2冊というペース。これはすごい。僕は愛菜さんの半分、年間約50冊といったところ。

「本がない人生なんて考えられない。本を読むことは歯を磨いたりお風呂に入ったりすることと同じ、日常の一部です」と愛菜さん。僕も全く同じで本を読むことは日常生活の一部だ。本そのものが好き、というところも同じ。だから僕はブログのカテゴリーも「本が好き」としている。

村上春樹の『騎士団長殺し』や東野圭吾の『探偵ガリレオ』、三浦しをん『舟を編む』など、記事には愛菜さんがこれまでに読んできた本の中から何冊か紹介されているが、僕が読んだことがない本ばかり。東野圭吾の作品は全く読んだことがない。『舟を編む』は読んでみたい。この秋読もう。

記事の最後は次のように結ばれている。**本書を刊行したのは、何よりも本の楽しさを伝えたかったから。「私の本をのぞいてみて『本って面白ろそうだな』と、ちょっとでも思ってもらえたら、すごくうれしいです」**

私の場合、次のようになるかな。「私の本をのぞいてみて『火の見櫓っておもしろそうだな(*1)』と、ちょっとでも思ってもらえたら、すごくうれしいです。  出版まであと一息。


*1 「おもしろい」は ひらがな表記が好き。


「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」

2019-08-17 | A 読書日記

 お盆が明けた。早朝、TSUTAYA北松本店まで出かけて前々から読みたいと思っていた『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』フィリップ・K・ディック/ハヤカワ文庫を買い求め、スタバで小一時間読む。このSFは映画「ブレードランナー」の原作。


実に印象的なカバーデザイン

**マングース衛星からの報告によりますと、放射性降下物質は正午前後にもっとも強まり、のち、しだいに衰える見込み。(後略)**(81頁)などという予報が出る、第三次大戦後という時代設定。地球から火星などの「植民惑星」に移住してている人間も多い。

主人公のリック・デッカードは地球に居残り、高層集合住宅で妻と暮らしている。生きた動物を飼うことがステータスという社会だが、彼は屋上で電気羊を飼っている。本物の動物を手に入れるために火星から地球に逃亡してきているアンドロイド狩りをして懸賞金稼ぎを試みるが・・・。

登場人物が多いので、ノートにメモしながら読む。

奥付けを見ると、1977年の発行で、2017年に82刷となっている。先日読んだジェイムス・P・ホーガンの『星を継ぐもの』には100刷突破!という帯がついている。

名作は読み継がれる。


 


「日本の景観」再読

2019-08-16 | A 読書日記

 『日本の景観 ふるさとの原型』樋口忠彦/春秋社 を読んだ。この本を読むのは何回目だろう(過去ログ1過去ログ2)。初読は1981年11月。

著者は日本の景観を典型的な7つの型(タイプ)に分け、それぞれについて過去の文献からの引用を交えるなどして論じている。

7つの型は以下の通り

①秋津洲やまと型:盆地の景観
②八葉蓮華(はちようれんげ)型:高野山に代表される山岳盆地の景観
③水分(みくまり)神社型:扇状地の景観
④隠国(こもりく)型:谷の奥の景観
⑤蔵風得水(ぞうふうとくすい)型:山の辺の景観 長い間慣れ親しんできた棲息地
⑥神奈備山(かんなびやま)型:
⑦国見型:⑥と共に凸状のシンボルがつくり出している景観 

神奈備山が山の辺から仰ぎ見られる山であるのに対し、国見山はそこから山の辺を俯瞰する山という説明がなされている。両者の空間的構造に明確な違いはあるにだろうか。私は分からない。両者の違いは視点の置き場、ということでは。

景観の型のアナロジーとして都市空間の型についても説明できるとしている。都市空間は更に建築空間に落とし込むことができるから、棲み所として好まれてきた景観の分析的研究は建築にも適用できる、と思う。

**人間は、広がりのある場所においては、何か背後による所がないと落ち着かないものである。背後による所がある場所は、人間に心理的な安心感・安定感を与えてくれる。日本の古くからある集落を見ても、それが盆地や谷や平野であろうとも、ほとんど山や丘陵を背後に負う山の辺に立地している。**(170、1頁)

自然災害で体育館など大きな空間に避難する場合にも、空間は壁際から避難者に占められていくだろう。上掲引用部分が建築空間においても当てはまることを示している。

建築設計にも応用することができる、景観論。





 


夏休みの宿題6

2019-08-15 | E 週末には映画を観よう

 映画「GATTACA ダカタ」を観た。SF映画ということだが、SFというより、ヒューマンドラマと言った方が内容的にふさわしい。映像的には建築シーンなどに近未来的な雰囲気も。

遺伝子の優劣で人生が決まってしまう近未来の差別的社会。遺伝子操作によってマイナス要素を無くして完璧な状態で生まれてくる「適格者」、自然な妊娠、出産によって生まれくる「不適格者」。

適格者でないとなることができない宇宙飛行士。幼いころから宇宙飛行士になりたいと思い続けていた不適格者の若者・ヴィンセントが、適格者として生まれながら、事故、いや自殺未遂で車いす生活を余儀なくされた若者・ジェロームの協力のもと、「ガタカ」の局員になる。この組織はNASAのようなものか。

ヴィンセントが何回も実施された血液検査や尿検査を巧妙に通過し、ピンチも切り抜けて木星の衛星タイタンを目指してロケットで旅立つまでを描いている。

ロケット搭乗直前の尿検査で分かる「不適格者」という結果を見逃してくれる医師、ジェロームがヴィンセントに託した手紙の中身・・・。

この映画に込められたメッセージは、自分で限界の線引きをしないで、目標に向かって努力することが大切だ、ということか。「何ができて何ができないか決めつけるな」というセリフもでてくる。協力者だって必ずいる。ただし真っ当な努力だけでは報われないこともあるということも同時に示していると理解すべきかもしれない。


これで自らに課した夏休みの宿題の内、読書3冊と映画3本はクリアした。残るは火の見櫓のある風景のスケッチ3点。


夏休みの宿題5

2019-08-15 | A 読書日記



 今日、8月15日は74回目の終戦の日。

夏休みの宿題として本を3冊読むことを課しているが、3冊目は予定を変えて『日本軍兵士 ―アジア・太平洋戦争の現実』吉田 裕/中公新書にした。昨日読み始めて、今朝読み終えた。

著者は「はじめに」を**アジア・太平洋戦争における凄惨な戦場の実相、兵士たちが直面した過酷な現実に少しでもせまりたい。**と結んでいる。本書はまさにこのような内容について書かれているのだが、文章は冗長ではなく、簡潔で実に読みやすい。それだけに悲惨さがストレートに伝わってくる。読みながら涙したことが何回もあった。

戦地では多くの日本兵が亡くなったが、戦闘死より、戦病死の方が多かったという。戦病死と関係する餓死者が数多く発生していたという。餓死か・・・。

戦地で日本兵に何が起こっていたのか、どのように亡くなっていったのか、特に敗戦濃厚となった時期以降の実態を数多くの文献(巻末にリストアップされた参考文献は上下2段組で9ページに及んでいる)を参照するなどして具体的に明らかにしている。

**一九四五年一月、兵站(へいたん)病院の撤退に際して「処置」の命令が下った。命令を受けた衛生兵たちは躊躇しながらも、熱が下がり元気になる薬だと称して、傷病兵に薬物を次々に注射してまわった。そのとき、ある傷病兵は、「おい衛生兵!きさまたちは熱が下がるなんぞ、いいかげんなことをぬかして、こりゃ虐殺じゃないかッ」と抗議し(後略)**(73頁)

**前線への軍靴の補給も途絶えたため、行軍の際に軍靴を履いていない兵士も多かった。一九四四年の湘桂作戦に参加したある部隊の場合、脛を保護するための巻脚袢を靴の代用として足に巻きつける者、靴の底が抜けている者、裸足にボロ布を巻いている者、(中略)もいた。また、補給がないため、軍靴は戦闘用に保管し、普段は裸足か草鞋履きの部隊も少なくなかった**(129頁)

**「昼間の戦闘と夜行軍が幾日も続くと、将兵たちは極度な疲労と過激な睡眠不足に陥り、あげくの果ては意識が朦朧となって行軍の方向すら見失い右や左、後方に向かって進む戦友もいたことは事実でございます。特に雨中暗夜の行軍は大変でした。〈中略〉激しい撃ち合いの戦闘よりも、行軍による体力・気力・戦意の消耗はとてもひどかったことは事実です」**(188頁)

引用ばかりで気が引けるが、具体的な描写から戦地での悲惨な状況が伝わる。


2019新書大賞第1位 2018年度アジア・太平洋賞特別賞受賞 





14日付信濃毎日新聞13面の記事によると、長野、松本両市の街頭で16歳から30代の若者30人に「終戦記念日はいつか知っていますか?」と尋ねると半数の15人が「知らない」と答えたという。


夏休みの宿題 残りは

映画1本
火の見櫓のスケッチ3点  

 


朝焼けの詩

2019-08-14 | E 朝焼けの詩


撮影日時 190814 05:04AM

**平城京では、遷都後わずか数十年にして右京がさびれ、貴族の多くは競って左京や京外の山の辺の景勝の地に邸宅を構え、中心である内裏も、このような邸宅の里内裏に移り、有名無実化していき、都全体は、北東の山の辺に徐々に変位していくことになる。ここでも、子が母親の懐を慕うように、人々の住居が山麓の山の辺の地にふたたび引き寄せられていくパターンを見ることができる。**(「日本の景観 ふるさとの原型」樋口忠彦/春秋社 112頁 より)

日本人はシンメトリックな構成を好まない、心性に合わないなどという単純な理路で片づけてしまうような話しではないのだな。

夏の読書は早朝に限る。

ふと、窓外を見ると東の空が朝焼けしていた・・・。


 

 


夏休みの宿題4

2019-08-13 | A 読書日記

『科学入門 科学的なものの考え方』武谷三男/勁草書房の40年ぶりの再読を終えた。これで夏休みの宿題9つのうち4つが終わったことになる。 

本はあと1冊、映画もあと1本。それから火の見櫓のスケッチ3点。

本は予定していた『海の沈黙』ではなく、別の作品にしようと思っているが、まだ決めていない。映画も何にするかまだ決めていない。今公開中の映画で特に観たい作品はないからDVDで観ることになる。火の見櫓のスケッチをどこでするか、全く決めていない。何もこの炎天下、スケッチしなくても、という内なる冷静な声も。台風の影響で明日以降の天気がどうなるか分からないしなどという言い訳も・・・。

さて読み終えた『科学入門』では章別に次のようなテーマが取り上げられている。 

第Ⅰ章 ケプラーが遊星の運動の法則をつかむまで
第Ⅱ章 パストゥールが、生物がひとりでにわくかどうかを明らかにした
第Ⅲ章 アインシュタインが相対性原理を発見するまで
第Ⅳ章 原子の世界の論理
第Ⅴ章 科学者の政治的な役割

科学者たちはどのようなプロセスを経て真実に到達したのか。

第Ⅰ章は**地球は宇宙の中心にあって、そのまわりを、それぞれの天体が、それぞれに特有の大きさの軌道でまわっている。**(12、3頁)という天動説からコペルニクスの地動説、さらにケプラーの遊星(惑星)の運動の法則を明らかにするまでの流れの概観。

第Ⅳ章には不確定性原理が出てくる。こういう世界になかなか入り込むことができないというのは今も昔も変わらない。

さて、あと1冊、何を読もうかな・・・。


夏休みの宿題 残りは

本1冊
映画1本
火の見櫓のスケッチ3点  


夏休みの宿題3

2019-08-13 | E 週末には映画を観よう

 007シリーズ全24作を全て2度観たが一番気に入ったボンドガールは、「カジノ・ロワイヤル」のエヴァ・グリーンだった。彼女が主演した他の映画を観たいと思い、昨日(12日)TSUTAYA北松本店で「パーフェクト・センス」を借りてきた。で、今朝観た。

世界の各地で流行している感染症によって、人々は異常行動をし、その直後に嗅覚を失う。更に味覚、聴覚、そして視力を失う、やはり異常行動の直後に。このような状況に置かれたとき、人々はどう生きていくのだろう・・・。 

これはイギリス映画だから、アメリカ映画のような派手なパニックものではない。

感染症学者のスーザン(エヴァ・グリーン)とレストランのシェフのマイケル(ユアン・マクレガー)が恋に落ちる。2人も感染症により徐々に五感を失っていく・・・。

設定はおもしろいと思うが、感染した人たちの異常な行動、気持ち悪くなるようなシーンが時々出てきて私の好みからかなり離れた作品だった。


夏休みの宿題 残りは
本2冊
映画1本
火の見櫓のスケッチ3点  


夏休みの宿題2

2019-08-12 | A 読書日記



■ 夏休みの宿題は計9つ。今日(12日)朝カフェ読書で『星を継ぐもの』ジェイムズ・P・ホーガン/創元SF文庫を読み終えた。残る宿題は7つとなった。

**月面調査隊が真紅の宇宙服をまとった死体を発見した。すぐさま地球の研究室で綿密な調査が行われた結果、驚くべき事実が明らかになった。死体はどの月面基地の所属でもなく、世界のいかなる人間でもない。ほとんど現代人と同じ生物であるにもかかわらず、五万年以上も前に死んでいたのだ。**

本扉にもカバー裏面にもこの謎が書かれている。この長編SFはこの謎を長大な理路によって解き明かすという内容。

理路は途中、次のようなところも通過する。

**惑星に取り残されたミネルヴァ原産の陸棲動物はやがて絶滅しました。ところが、地球から移入された動物たちは適応性を発揮して生き残ったのです。それどころか、先住者との競争がなくなって、地球動物はミネルヴァ全域をわがもの顔に闊歩したのです。こうして新米の移入生物は、何百万年も前に地球の海にはじまった進化を、片時も中断することなく続ける結果となりました。ところが、言うまでもなく、一方の地球でも、その同じ進化のプロセスが続いていました。共通の祖先から同じ遺伝形質を受け継ぎ、等しい進化ポテンシャルを備えた二つの動物集団が、二つの惑星でそれぞれ独自の進化を辿りはじめたのです。**(266、7頁) 

**ミネルヴァは砕け散って小惑星帯となりました。(中略)ミネルヴァの月は大きな影響を被りながらも破壊は免れました。母惑星が破壊する際に起こった重力の激変に伴って、衛星の太陽を回る軌道のモーメントが低下して、月は太陽系の中心に向かって落下しはじめました。(中略)月の太陽に向かって接近していく道筋が地球の傍を通ったのです。(中略)今からかれこれ5万年前まで、惑星地球には月がなかったのです。(後略)**(272、3頁)

筆者注:ミネルヴァは火星と木星との間にあったとする仮想惑星、火星と木星との間には実際に小惑星帯がある。

これは壮大なサイエンス・ミステリーでもあるので、この先さらにどのような理路を通って先の大きな謎解きをするのかは書かない。ただ、なるほど!と思わせる「コペルニクス的転回」とでもいうべき理路によって解き明かされるとだけ書いておく。

もう海外の作品、それもSFを読む機会はないかもしれないと思っていた。だが、先日読んだ『華氏451度』に続き、このロングセラーも読むことができたことは今年の読書の大きな成果。 この作品には続編がある。それも読みたい。


夏休みの宿題 残りは
本2冊
映画2本
火の見櫓のスケッチ3点  


「松本走り」

2019-08-11 | D 新聞を読んで

 「松本走り」ということばがある。

直進してくる対向車があるのに、その直前を強引に右折するなど、松本の車の交通マナーの悪さを指摘することばだ。これは運転者にのみ責任があるのだろうか・・・。松本が城下町であるが故の道路事情もあるのでは、と言い訳したくもなる。

朝日新聞(8月11日付朝刊)の社会面に来年の東京オリンピックに向けて、歩行者が横断歩道を渡ろうとしている時に一時停止しない車の取り締まりを強化しているということを伝える記事が載っていた。

記事の中にJAFが2018年に行った調査(信号機のない横断歩道を歩行者が渡ろうとした時に一時停止した車の都道府県別の割合)が載っていた。

我が長野県がダントツの1番、58.6%の車が停まったという。隣の山梨県は5.6%とかなり低い。山梨県だけが特別低いわけではない。敢えて挙げるが最も低いのは栃木県で0.9%。横断歩道の端に人が立っていても停まる車は100台中わずか1台という驚きの数字だ。

ちなみに20%以上は長野の他、石川(26.9)、静岡(39.1)、愛知(22.6)、鳥取(25.6)、島根(26.5)の6県のみ。

なぜ県によってこれ程の差が出ているのか、なぜ長野県が高率なのか、分からない・・・。


 


夏休みの宿題1

2019-08-10 | E 週末には映画を観よう

 夏休みの宿題は読書3冊、映画3本、火の見櫓のスケッチ3点。今日(10日)映画「インビクタス」をDVDで観た。

S君がすすめてくれた映画。いわこすさんおすすめの「怪しい彼女」(*1)も観たかったが、TSUTAYA北松本店で検索したところ廃盤と表示された。

アパルトヘイト時代に27年も投獄され、出所後に南アフリカ大統領になったネルソン・マンデラは自国で開催される1995年ラグビーワールドカップの試合を通じて人々の心をひとつにまとめることを企図する。

大統領の働きかけに代表チームのキャプテン(「オデッセイ」のマット・デーモンが演じている)はじめ、選手たちが奮起し、ワールドカップで初出場、初優勝を果たす。これは実話に基づく物語。素直に感動できた。やはりスポーツは良い。なお、この映画の監督はクリント・イーストウッド。

S君はこの映画を観てラグビーに魅せられ、今年日本で開催されるワールドカップを観戦するという。


夏休みの宿題 残りは
本3冊
映画2本
火の見櫓のスケッチ3点 

*1 「怪しい彼女」の主演は「新聞記者」でも主演した韓国の女優、シム・ウンギョン。


夏休みの1冊

2019-08-09 | A 読書日記



 今年の5月の連休は10日間にもなり話題になったが、今月10日からの夏休みも18日までの9日間と長い。 小中学生の時の夏休みには宿題があったが、その頃のように今年の長い夏休みの宿題を課すことにした。

しばらく前にもこのことについて書いたが、火の見櫓のスケッチを3点描くこと、DVDで映画を3本観ること、それから本を3冊読むことを宿題にした。楽しい宿題だ。3冊の本のうち、2冊は再読で、1冊を買い求めることにしていた。いくつか候補に挙げていたが、『星を継ぐもの』ジェイムス・P・ホーガン/創元SF文庫にした。

創元SF文庫読者投票第1位、100刷突破! これはすごいこと。この作品のことはかなり前から知っていて、いつか読みたいと思っていた。この長編も含めて9日間で3冊読むのは難しいから、まずこの作品を読むことにする。登場人物の名前を覚えることができるかどうか・・・。メモを取りながら読むことにしよう。





虫の鳴き声で季節の移ろいを知る

2019-08-08 | E 朝焼けの詩


撮影日時190808 04:53AM

時は確実に流れている。

昨晩のこと。少しでも涼を得ようとリビングの窓を開けていると、庭から虫の鳴き声が聞こえてきた。

虫の鳴き声で季節の移ろいを知る。

虫は私より敏感に時の流れ、季節の移ろいを知ることができる。

虫の方が私より二度と来ない今日という一日を大切に生きているのかもしれない、いや、生きている・・・。

今日は立秋。


 

 


朝カフェ読書

2019-08-07 | A 読書日記



 日々、同じことを繰り返す生活を続けているから、ブログネタも代わり映えしない。平日だとなおさらだ。昨日(6日)スタバで朝カフェ読書をした。

『日本の思想』丸山真男/岩波新書は読んだことがある(過去ログ)。自室の書棚を探すも見つけることができなかったので、しばらく前に図書カードでまた買い求めていた。奥付けによると、1961年に第1刷が発行されていて、2018年に、なんと105刷が発行されている。やはり名著なのだろう。

第Ⅰ章 日本の思想
第Ⅱ章 近代日本の思想と文学
第Ⅲ章 思想のあり方について
第Ⅳ章 「である」ことと「する」こと

以上のような章立てになっていて、第Ⅱ章まで読み終えた。高校の教科書に載っていた「である」ことと「する」ことを再読したくて買い求めたのだから、他の章は読まなくてもよいのだが、せっかくだからと読んではみたが、内容についてはほとんど理解できなかった。

**「國體」という名でよばれた非宗教的宗教がどのように魔術的な力をふるったかという痛切な感覚は、純粋な戦後の世代にはもはやないし、またその「魔術」にすっぽりはまってその中で「思想の自由」を享受していた古い世代にももともとない。しかしその魔術は決して「思想問題」という象徴的な名称が日本の朝野を震撼した昭和以後に、いわんや日本ファシズムが狂暴化して以後に、突如として地下から呼び出されたのではなかった。日本のリベラリズムあるいは「大正デモクラシー」の波が思想界に最高潮に達した時代においても、それは「限界状況」において直ちにおそるべき呪縛力を露わしたのである。**(34頁)

こんな文書が延々と続く。まあ、流動食のような文章よりは、噛んでも噛んでも飲み込むことができないような文章の方が良いだろう。歯が弱くなったおじ(い)さんにはきついが・・・。


 


1208 緑化火の見櫓

2019-08-06 | A 火の見櫓っておもしろい


1208 塩尻市片丘 3脚無無(推測) 撮影日190806

 ここまで緑化されると、かなり高性能なやぐらセンサーでも反応しないかもしれない。私のセンサーは辛うじて反応した。



乳付きの立派な半鐘が緑に覆われてしまう日が近いかもしれない。

これが朝顔だったら・・・。朝顔に やぐら取られて 借半鐘   ?


朝顔に つるべ取られて もらい水