史跡訪問の日々

幕末維新に関わった有名無名の人生を追って、全国各地の史跡を訪ね歩いています。

東金

2011年09月04日 | 千葉県
(東金中央公園)
 東金は関寛斎の出身地である。江戸という教養時代が生んだ、ある意味では典型的な聖人である。以下、司馬遼太郎先生の言を借りる。
――― 寛斎は、蘆花に自分を紹介したように、「元来、医者」であった。
 長崎での業を卒えてから、阿波徳島藩にまねかれ、医官の筆頭の座につく。ほどなく戊辰戦争がおこり、新政府に請われて官軍の野戦病院長になり、奥州に出かける。
 この閲歴の延長線上に、ごく自然なかたちで、軍医総監とか大学総長、あるいは公使、外務大臣という職歴が待っているはずであった。かれの多くの学友は、そのような明治風の立身出世の道をたどった。(中略)
 開業は四十四歳のときで、つねに貧者への種痘は無料でほどこした。たとえば六十三歳のときの一カ月の無料種痘が千五百人、六十八歳のときのそれが三千人におよんだ。(『街道をゆく 第十五巻「北海道の諸道」』)


関寛斎翁之像

 東金にはほかにも関寛斎ゆかりの史跡が残されているようなので、機会を見つけて再訪したい。

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