史跡訪問の日々

幕末維新に関わった有名無名の人生を追って、全国各地の史跡を訪ね歩いています。

淀屋橋 Ⅱ

2010年04月10日 | 大阪府
(適塾)
 週末、大阪支社で仕事があった。昼休みに散歩がてら適塾を訪ねた。
 支社に戻ると女子社員に
「どこまで散歩に行ってたんですか」
と訊かれたので
「適塾まで」
と答えると、驚いたことに彼女は適塾の存在も、緒方洪庵のことも知らなかった。昨今、歴史ブームと言われるが、現実はこんなものなのである。


ヅーフ部屋

 適塾における教育の中心は、蘭書の会読であった。この予習のために塾生が使用していたのがヅーフ辞書と呼ばれる蘭和辞書である。この本は、長崎出島のオランダ商館長ヅーフが、ハルマの蘭佛辞書に拠って作成したもので、当時は極めて貴重なもので塾生は争って筆写した。塾生の勉強は、他の塾とは比較にならないほど激しいものだったという。適塾で塾長も務めた福沢諭吉は「このうえにしようもないほど勉強した」と述懐している。


ヅーフ辞書


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