映画とライフデザイン

大好きな映画の感想、おいしい食べ物、本の話、素敵な街で感じたことなどつれづれなるままに歩きます。

矢沢永吉 TREASURE BOX [DVD] 発売

2014-05-06 22:27:13 | 矢沢永吉
 いよいよ明日は矢沢永吉TREASURE BOX [DVD] 発売だ。
 街にも看板が。。。!!東京ミッドタウンの前
 

 
TREASURE BOX [DVD]


    It's Only YAZAWA 1988 in TOKYO DOME

   JUST TONIGHT 1995 in YOKOHAMA STUDIUM

    STILL ROCKIN' ~走り抜けて・・・~ 2011 in BUDOKAN

    JAMMIN' ALL NIGHT 2012 in BUDOKAN

    特典DISC: MC集もついているらしい
   破壊力あるラインアップだ。  
 
 なんと時代が24年間ギャップがある。
2011年は3つに分けてブログ記事アップ
記憶に間違いなければラストクリスマスイブやったのこの日だけだった気がするんだけど違うかな?

2012年も同様に2つに分けてブログ記事アップ
これも最終日で曲名はあっている気がするんだけどどうかな?

今年の年末も楽しみだ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画「ピアノレッスン」 ホリーハンター

2014-05-06 17:45:35 | 映画(洋画 99年以前)
映画「ピアノレッスン」は93年のカンヌ映画祭パルムドール作品だ。
主演ホリーハンターはアカデミー賞主演女優賞、娘役を演じた少女アンナ・パキンはなんと11歳にしてアカデミー賞助演女優賞を獲得している。

傑作とされる本作品もなかなかdvdレンタルにならなかった作品である。音楽がテーマになる映画であるから、著作権の理由かと思ったが、映画を見ればわかる。エロティックなシーンが次から次へと出てくるのである。ちょっとビックリだ。「チャタレー夫人の恋人」的な感覚もあるが、それだけに収まらない奥の深さもある。

1852年エイダ(ホリー・ハンター)はニュージーランド入植者のスチュワート(サム・ニール)に嫁ぐために、娘フローラ(アンナ・パキン)と一台のピアノとともにスコットランドから旅立つ。そして荒海の海岸にたどり着いた。

父親の死がショックで口がきけなくなった彼女にとって、ピアノは分身だ。原住民の男たちを引き連れて海岸に迎えにきたスチュワートは、ピアノは重すぎると浜辺に置き去りにする。エイダは憤慨する。スチュワートの友人で原住民のマオリ族に同化しているベインズ(ハーヴェイ・カイテル)は、彼に提案して自分の土地とピアノを交換してしまう。ベインズはエイダに、ピアノをレッスンしてくれれば返すと言う。

利害関係もあり、夫のスチュアートもエイダにレッスンするように勧め、いやいやベインズの元へ行く。初めは一見荒くれ者のベインズをエイダは嫌う。レッスンと言っても一方的にエイダが弾き、それをベインズが聴くというだけであった。レッスンを重ねるうちに、2人の距離は徐々に縮まる。そしてあるとき一線をこえるようになる。スチュワートは様子がおかしいことを察知し、内偵して2人がよからぬ関係にあることを知る。

そしてエイダにベインズと会うことを禁じる。それでも恋の気持ちが収まらないエイダはピアノのキイにベインズへのメッセージを書き、届けるようにフローラに託す。幼心にフローラはヤバイと感じてそれをスチュワートに渡す。逆上したスチュワートはエイダの人指し指を切り落とすのであるが。。。

女1人とそれを取り巻く男2人の三角関係という構図だけど、そこに11歳の女の子が絡んでいく。それぞれの嫉妬心が奇妙な化学反応を起こしてストーリーが展開していく。古今東西この手のテーマはよくあるパターン。伊藤整が裁判騒ぎを起こした「チャタレー夫人の恋人」だけでなく、日本映画でも三島由紀夫原作「愛の渇き」が浅丘ルリ子主演で似たような匂いを残す。

1.ホリーハンター
ホリーハンターといえばオードリーヘップバーンの遺作「オールウェイズ」も印象的だが、コーエン兄弟の監督作品「赤ちゃん泥棒」を真っ先に連想する。このコメディは最高に笑える作品だ。ニコラスケイジが牢屋に入った時の担当婦人警官で気がつくと結婚する。子供がいないので金持ちの家に忍び込んで子供をさらうという話だ。ここでは明るい奥さん役を演じていた。
「ピアノレッスン」に最初に映るホリーハンターの顔はまったくその顔と違う不安げな顔立ちで、同一人物に見えなかった。ところが、徐々に変貌する。気がつくと性の虜となってしまうその姿をセリフなしで見事に演じた。

2.美しい調べ
テーマ曲はどこかで今でも流れている美しい曲である。この曲をホリーハンター自らのピアノで弾いている。

3.サム・ニール
無邪気な少女を演じる。ホリーハンター演じる母親は言葉を話せないので、娘が代わりに話をして相手に意思を伝える。この役はなかなか大変な役だ。しかも、母親と原住民との密かな情事を目撃して、母親が男に狂うのを懸命に阻止しようとする。彼女がベインズの家の隙間から2人の情事を覗くシーンというのもドキドキする。
11歳にしてこの役は荷が重いが、よくこなした結果のアカデミー賞である。最年少受賞かと思ったが、「ペーパームーン」のテイタムオニールの方が10歳でわずかに若い。テイタムも好演だが、難易度はサムニ―ルの方が高い役柄だ。

4.きわどいシーン
最初見せたホリーハンターの表情が徐々に柔らかくなる。そして恋に狂う女の表情になっていく。そして、ホリーハンターが予想以上の美しいヌードを披露するわけだが、相手役のハーヴェイカイテルは獣のようにワイルドだ。それを子供が覗くという設定もヤバイ感じだ。じっと見ていると、アレいいのかな?というシーンが映る。ハーヴェイの○ソコが見えてしまうのだ。「ミュンヘン」「シンドラーのリスト」でも経験したことあるけど珍しいパターンだ。

5.ラストに向けての衝撃(ネタばれ要注意)
結局主人公はこの棲家を出ていくことになる。船に乗っていくわけだが、大事にしていたピアノを船から投げ出そうとするのである。そんな大事なものをと周辺からいわれてもエイダはいうことを聞かない。やむなくみんなでピアノを海に投げ出そうとしたら、ピアノを結んだロープとエイダの足がつながっていて、一気に海の中にエイダが投げ出される。エイダはピアノとともに沈む。
そうかそういう終わりなのか!!
そう思った後に。。。続いていく。この展開は予想外だった。それだけでぞくっとさせるものがあった。


ピアノ・レッスン
ピアニストの秘めた恋
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

渡辺淳一死す (自分の渡辺淳一履歴)

2014-05-06 11:52:02 | 偉人、私の履歴書
渡辺淳一さんが先月30日に亡くなったと伝えられている。
よくあるように葬儀終了後の公表である。

中学時代から40年にわたって愛読した作家が亡くなるのはさみしい。
渡辺淳一との最初の出会いはテレビ番組であった。
田宮二郎、山本陽子主演の「白い影」は渡辺淳一の「無影燈」がベースになっている。

有名医大で将来を嘱望された医師が民間の病院にやってくる。男前の医師には次から次へと女が寄っていく。しかし、彼には秘密があった。がんに侵されているのである。民間病院であれば、がん患者に投与すると言って大量に痛みを和らげる注射(モルヒネかな?)を打つことができるのだ。結局は北海道の湖で自殺して自らの命をたつという話だけど、がん患者に対処する医師の使命について、若い医師と語りあう場面もあり実に面白い。田宮演じる医師に無情の響きを感じた。
中山麻里や田中真理、中野良子など当時我々が憧れた女優が演じる女性と次から次へと関係を結ぶ自由奔放な主人公がうらやましかった。

これから彼の本をむさぼり読むようになる。
何より読みやすい。短編から始まって次から次へと読んだ。
高校から大学生になっても同様に読みつづけた。「北都物語」に流れるやわらかいリズムに魅かれた。
ただ、その当時に彼の書いた作品がよく理解できるようになるのは30代後半をすぎたくらいだったかもしれない。むしろ40代になった時に「北都物語」を読みかえして主人公の気持ちに感情流入した。

その後「化身」「別れぬ理由」「阿寒に果つ」など映画化された作品も読んだ。
社会人になって最初に配属された先が東京駅そばで銀座の夜を楽しむようになった。
渡辺淳一作品によく出てくるホステスってこんな感じか?と思いながら遊びに出たが、まだまだ修行が足りないといった感じだった


自分が一番衝撃を受けたのは、野口英世の人生をドキュメンタリータッチで描いた「遠き落日」を読んだ時だ。

子供のころから野口英世は偉人として称賛されていたわけである。小さいときに手に大やけどをして不自由になりながらも努力してアメリカで伝染病の研究者として名をあげるという話は誰でも知っているだろう。でもこの小説を読んで「裏の野口英世」を知った。
金に無頓着で、地元会津の素封家に金の無尽をしまくるという構図はこの本を読むまで知らなかった。もちろん人並み以上に努力をするということが本の中から伝わるのであるが、今まで彼を偉人と聞いていたのは何なの?生活破たんでもいいの?という疑問が浮かび上がった。面白かった。映画化された時、野口のいい加減なところは一場面だけだった。

日経新聞を読むと、必ず「私の履歴書」に目を通す。そして下の連載小説にも目を通すが見ないことも多い。実際今の小説は筋すら知らない。そんな95年のある時、きわどい描写が書いてあるなあと名前をみると渡辺淳一だった。これは毎日読むようになる。
「失楽園」だ。これは連載を重ねるうちにエスカレートしていく。最終場面に近づいていくとき、どういう結末となるのかが楽しみになった。次に起きる場面の予測で読者をわくわくさせるのは連載小説の醍醐味である。映画化やテレビも見て、黒木瞳川島なおみもいい感じで悪くなかったが、連載時のワクワク度はなかった。

「愛の流刑地」「失楽園」と同様の刺激を与えてくれたが、さすがに「限界効用逓減の法則」になってしまった気がした。

最後に驚かせてくれたのが日経新聞「私の履歴書」である。2013年1月の連載であった。「私の履歴書」の連載を終えると、時間たたずに死ぬという印象を自分は持っている。家人も同じようなことを言っていた。自分の寿命を意識し始めた時が書き始め時なのか?ここではあからさまに若き日の恋愛を時間をかけて描写した。初恋の女学生との悲哀な恋に驚いた。看護婦に手をだす話なんて「無影燈」のネタ話だったのかな?おいおいこんなこと言っていいのかな?と思わせることも多く刺激が強かった。

ともかくいろんな刺激を与えてくれた人だった。
今朝テレビを見ていたら、黒柳徹子さんのインタビューが映されていた。私の亡き母が若い頃お世話になったTさんという方がいて、そのおばさんは自分が社会人になるまでよくしてくれた。夫を捨て、愛妾になったというその昔映画の元ネタになった自由奔放な女性だったという。
そのTさんが黒柳徹子さんの母上黒柳朝さんと仲が良かった。朝さんのエッセイにもTさんが出てくる。いずれも北海道出身で渡辺淳一さんの親族とつながっていたと聞いた覚えがある。母が何度もそのつながりを語ってくれたのだけど、関係がどうしても思い出せない。いずれにせよお互い同世代だった渡辺淳一さんと黒柳徹子さんは親しかったのであろう。テレビを見ながらそんなことを思っていた。

ご冥福を祈りたい。

参考作品
失楽園
究極の愛


化身
年下女性を育てる愉しみ


遠き落日
偉人野口英世と母との交情
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする