映画とライフデザイン

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映画「父の秘密」 テッサ・イア

2014-05-23 22:28:10 | 映画(洋画:2013年以降主演女性)
映画「父の秘密」はメキシコ映画
カンヌ映画祭のある視点部門でグランプリを受賞している。


どぎつい映画である。途中何度も目を伏せた。
DVDなのでストップすることができたが映画館だったらどうだっだのであろう。
気分を悪くして途中退席をする人もいたのではないだろうか?
そのくらいイジメの場面の描写はきつい。

ごく普通の父娘-ロベルト(ヘルナン・メンドーサ)とアレハンドラ(テッサ・イア)は、最愛の妻・ルシアを自動車事故で失い、深い悲しみに打ちひしがれていた。2人は新しい土地でやり直そうと、高級住宅街のプエルト・ヴァラルタを引き払い、メキシコシティへと引っ越してくる。
アレハンドラは新しい学校で受けた尿検査で陽性反応が出てしまい、マリファナを吸っていたことをロベルトに知られてしまう。彼は娘を心配するが「もう吸わない」と約束するアレハンドラに、それ以上の言葉をかけることができない。 「父子関係は順調ですか?」「仲がいいよ」

一方、ロベルトは保険会社で妻の事故について調査を受けるが、事故の日の詳細を尋ねられて、動揺してしまう。 「娘さんが運転を?」「娘は乗っていなかった」

アレハンドラは悲しみから立ち直れない父親を気に掛け、必死に亡き母の代わりを務めようとする。妻の服を着て、大人びた振る舞いをする娘に戸惑うロベルト。 「ママの服を?」「着替える?」

次第に新しい学校生活に馴染み始めるアレハンドラ。ある週末、仲良くなった同級生たちと遊びに出掛け、クラスの人気者であるホセと一夜限りの関係を持ってしまう。行為の一部始終を録画するホセ。
翌日、学校中にその動画が配信されるやいなや、彼らの態度は一変する。ホセに好意を抱いていたカミーラはアレハンドラを激しく罵り、仲間たちと彼女をいじめ始める。 「このアバズレ!」

日々エスカレートしていくいじめ。カミーラたちに髪の毛を切られてしまったアレハンドラは耐えきれなくなり、すべてを捨てて逃げ出そうとする。しかし、いまだ悲しみで心を閉ざし、自身のレストラン経営もうまくいかない父親に余計な心配は掛けられないと思い直した彼女は、いじめられていることを相談もできず、自分一人で耐えることを選ぶのだったが。。。。 (作品情報より)

最初は問題が何もなく映画が流れる。
だるい流れが続く。友人もでき、一緒に開放感あふれる学校生活になれたと思った矢先だった。
気の合った男とやってしまったところを動画にとられて配信されてしまうのだ。

1.動画
韓国映画「母なる復讐」に類似したところがある。
そこではレイプにあった女の子が動画をとられていて、配信するぞと脅されていいようにレイプ犯にもて遊ばれる。

ここでは予告もなく動画を配信されてしまっている。
みんなから白い目で見られて、いじめもうけるし、尻軽女と見られてしまう。
以前だったら8mmカメラをこっそり誰かが映してということだったが
ここでは男がやっている横においてそのまま撮影する。

こんな話は日本でもあるだろう。

2.過酷なイジメ
ここで繰り広げられるイジメはむごい。
まずは尻軽女と見られてから、男仲間が執拗にからかう。嫌なやつらだ。
その後で、自分の彼氏を寝取られたと感じた女の子たちが彼女の髪を大胆に切る。
でも何か強い反発をするわけではない。
誕生日パーティと称して、ケーキを無理やり食べさせる。ケーキを顔に塗りつくす。ひでえ!!!!
史上最高のイジメだ。


でもこれだけでは終わらない。
あまりのむごさに目をそむける。

3.復讐
ネタばれだけど、彼女自らイジメの復讐をしない。親にも言わない。
でも最終発覚する。
そこで出てくるのは父親だ。この気持ちよくわかる。
余計な説明もせずにその復讐劇を映す。無情の響きを感じる。

マイケルフランコ監督インタビューより引用
「学校の世界を映し出すには俗悪と言われようと、徹底したいやらしさが必要でした」
彼女のクラスメートたちは、アレハンドラがいじめに耐え、さらにはそのことを誰にも言わないことを確信していました。彼らは彼女の事情も、その境遇さえも知っていますが、同情する代わりに弱みにつけ込み、いじめはどんどんエスカレートしていくのです。こうしたいじめは、普通のどこにでもある教室で起こっています。メキシコだけではなく、世界のどの国にもいじめのない学校なんてありません。

このいやらしさ尋常ではない。
コメント
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