映画とライフデザイン

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映画「今日子と修一の場合」 安藤サクラ

2015-01-14 07:21:27 | 映画(日本 2013年以降主演女性)
映画「今日子と修一の場合」は2013年公開の奥田瑛二がメガホンをとった作品

安藤サクラの「百円の恋」の熱演を見て、急に見てみたくなった作品だ。正直奥田瑛二が監督ということでどうかなと思い、DVDレンタルを手にすることはなかった。でも安藤サクラの演技が気になる。夫の柄本佑「フィギュアなあなた」佐々木心音の美乳にむさぼりつく姿が印象的だった。
しかし、ジャケットでの印象と異なり、本当に夫婦となった2人はこの映画で一緒に演技することはない。少しすれ違うだけだ。同じ東北三陸の海岸出身という設定でそれぞれの2人の人生ドラマを描く。


今日子(安藤サクラ)は、三陸の港町で夫と息子と暮らしていた。夫の体調が思わしくなく、生活のため働きに出るので生命保険の外交員をすることになった。しかし、成績は上がらない。それを見かねて、営業所長が自らとった契約を1本今日子につけてくれたが、肉体での代償を求められた。その後、自営の社長に女の武器で迫り、保険の契約をとったが、それがばれて離婚せざるを得なくなった。そしてやむなく上京すると、いいバイトがあるとヨタ者に誘われ、腐れ縁になりつつある。


修一(柄本佑)は受験生だったが、勉強に身が入っていなかった。会社をリストラになった父親(平田満)は酒クセが悪い。父親がうっ憤を晴らそうと、母親(宮崎淑子)に暴力をふるっているのを助けようとして父親を殴り殺してしまう。少年院に入り、刑期を終えて出所し、今は町工場で働き始めるところだった。


2人がそれぞれの事情で故郷に帰れず東京にいる時、突然大地震が発生する。テレビは、故郷が巨大な津波に飲み込まれる様子を映し出していた。
今日子は、金をせびり絡んできた相手を地震で大揺れしている時に、誤って包丁で刺してしまう。修一は、自分の過去が工場の若い同僚にばれてイジメに会うのであるが。。。


それぞれの話はありげな話である。
生命保険の営業で、自分の肉体を武器に契約をかせぎ、家にばれて離婚した女性が風俗系のキャッチマンと知り合うなんて構図は話としてはつくれるが、そこまで極端かなという印象をもつ。仕事で生命保険の営業所に行ったことがあるけど、朝礼で大勢の女性セールスレディを前にした営業所長がさかんに気合を入れているのを見た。所長の話を聞いているのか聞いていないのかよくわからないけど、契約が決まった生保レディに対して、すごい勢いで周囲が拍手をしていたのが印象に残った。ここでカン二ング竹山が生命保険の営業所長を演じたけど、これはなかなかうまかった。



柄本佑の父親を殺す場面もちょっと極端な気がする。東北大をでたけど長年勤めた会社をリストラになったという父親を平田満が演じていた。うだつの上がらない飲んだくれオヤジの見せ方はさすがにうまい。確かに50前後になると、学校の同級生だった奴にリストラ組っているよなあ。子供がまだ私立の学校とか行っていると最悪だよね。ここでは息子が勉強に身が入らないという設定だ。そういえば昔バットで親を殴り殺した予備校生がいたけど、今どうなっているんだろう。こういうのをみると、運良く今も会社に残れてよかったなあと思う。

映画の中に志津川の町が映し出される。その昔、東北へ社内旅行に行ったときに志津川の海ぎわの温泉ホテルに泊ったことがある。映画の中にも遠目にそのホテルが映っていたけど、津波の被害は信じられないくらいひどい。
2人の俳優の演技の水準はそれなりだし、周りも好演だけど、映画としては普通

今から15年以上前くらいに、奥田瑛二が銀座「やす幸」で有名女優と一緒におでんを食べているのを見たことがある。さんざん遊びまわってきたんだろうけど、もう年貢の納め時なのかな?娘2人が有名人になってくると、意外におとなしくなるかな?
コメント
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